自動車整備士の資格取得にかかる費用|学校・講習・独学の比べ方

自動車整備士の資格取得にかかる費用と、学校・講習・独学の比べ方を紹介する記事のアイキャッチ。電卓と教科書が置かれた机

当サイトの記事は編集部が法令・国土交通省・厚生労働省などの公的機関の情報、業界団体の公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に整備士の求人・転職さがしのサービスへの案内(広告)を含みます。

自動車整備士の資格を取ろうと思った時、『全部でどのくらいお金がかかるの?』と気になりますよね。学校に行くか、講習に通うか、独学で受けるかでも変わりそうで、迷っている方も多いはずです。

結論から言うと、自動車整備士の資格の費用は、取り方によって「かかるお金の種類」がまったく違います。学校なら学費、講習なら受講料、独学なら試験の手数料が中心で、どの道でも試験の手数料はかかります。

この記事を読めば、自分に合う取り方と、そのためにいくら準備すればいいかの見当がつきますよ。

目次

自動車整備士の資格の費用は?取り方でかかるお金の種類が変わる

先に結論

資格の費用は「学校に通う」「講習に通う」「実務経験を積んで受験する」の3つの取り方で大きく変わります。どの道でも、登録試験の手数料や国への申請の手数料はかかると考えておきましょう。

『自動車整備士の資格の費用って、結局いくら?』と一言で知りたい方も多いですよね。ただ、取り方が違うと払う相手もお金の種類も変わるので、まずは全体を並べてみます。

取り方主にかかるお金払う相手向いている人
学校(一種養成施設)に通う入学金・授業料・実習費など+試験の手数料学校、JASPA、国高校卒業後などに整備を一から学びたい人
講習(二種養成施設)に通う講習の受講料+試験の手数料自動車整備振興会、JASPA、国整備の職場で働いている人
実務経験を積んで受験する試験の手数料+教科書代JASPA、国働きながら自分で勉強できる人

取り方によって、試験で免除される部分も変わります。学校や講習を修了すると実技試験が免除されるので、試験の手数料は学科の分が中心になります。

費用と一緒に考えたい「時間」

費用だけでなく、資格を手にするまでの時間も取り方で違います。安く済ませようとして時間がかかりすぎると、その間の給料や手当に影響することも。

公表されている年限や期間をもとに、取り方ごとの時間の目安を並べてみますね。

取り方時間の目安(公的な案内より)
学校(一種養成施設)三級課程1年以上、二級課程2年以上
講習(二種養成施設)二級・三級課程は6か月以内(修了日までに実務経験が必要)
実務経験で受験三級は6月以上、二級は三級合格後2年以上の実務経験

お金と時間の両方を見て、自分に合う道を選んでいきましょう。資格の取り方の全体は自動車整備士の資格の取り方でまとめています。

取り方ごとにかかるお金を比べる|学校・講習・実務経験で受験

ここでの結論

学校は学費が一番大きく、講習は受講料、実務経験で受ける場合は試験の手数料が中心です。どれが安いかより、「今の自分がどの道を通れるか」から考えると選びやすくなります。

『いちばん安い取り方はどれ?』と考える方もいますよね。ここでは、3つの取り方ごとに中身を見ていきます。

自動車整備士の資格を学校・講習・実務経験で受験の3つの取り方に分け、かかるお金の種類を比べた図解

学校に通う場合:学費が中心

専門学校などの一種養成施設に通う場合は、学費が一番大きな出費になります。私立の専門学校の学費は学校ごとに違い、公的な平均額は公表されていません。

そのかわり、実務経験なしで受験資格がそろい、修了すると実技試験が修了後2年間免除されます。学科試験の手数料と、国への全部免除の申請手数料が別にかかります。

学費には公的な支援もあります。文部科学省の高等教育の修学支援新制度は専門学校も対象で、住民税非課税世帯(昼間制)の場合、私立専門学校の減免の上限は授業料が年590,000円、入学金が160,000円です。ただし、学校が対象校かどうかと世帯の条件の両方を確かめる必要があります。

学費の内訳と、修学支援新制度などの支援の調べ方は自動車整備士の専門学校の学費で詳しく紹介しています。

講習に通う場合:受講料が中心

整備の職場で働いている人は、各都道府県の自動車整備振興会の講習(二種養成施設)に通えます。修了すると実技試験が修了後2年間免除されます。

受講料は振興会や会員かどうかで違います。千葉県自動車整備振興会の令和8年度上期の例は次のとおりでした。

コース(千葉県・令和8年度上期)会員会員外
二級ガソリン(教科書代含む)65,300円103,100円
二級ガソリン(教科書不要)58,700円96,500円
三級基礎+三級ガソリン(教科書代含む)67,600円105,400円

金額は税込です。ほかの県の受講料は県ごとに違うので、地元の振興会の講習案内で確かめてみてください。講習の流れは自動車整備士の講習で紹介しています。

実務経験を積んで受験する場合:試験の手数料が中心

学校にも講習にも通わず、整備の職場で実務経験を積んで受験する道もあります。この場合は、学科と実技の両方の試験を自分で受けることになります。

例えば、整備工場で働きながら3級を目指す場合を考えてみますね。仕事が終わった後に教科書と過去問で学科を勉強し、実技は職場の先輩に作業を見てもらいながら練習する、という進め方になります。

かかるお金は、試験の手数料と教科書代が中心です。ただし、実技の対策を自分で進める必要があり、実技試験の種目が年によって変わる点にも気をつけたいところです。

実務経験で受験する道の良いところ
  • 学費や受講料がかからず、出費を試験の手数料と教科書代に抑えやすい
  • 働きながら給料をもらいつつ進められる
  • 自分のペースで勉強できる
気をつけること
  • 学科と実技の両方に自分で合格する必要がある
  • 受けたい種目の実技が、その年に行われるとは限らない
  • 勉強の時間を自分で作る必要がある

試験そのものにかかる費用|手数料と教科書

ここでの結論

試験の手数料は、JASPAの登録試験と国の技能検定で分かれています。登録試験の手数料は回によって違い、令和8年度第2回の案内では学科(一級以外)12,500円、実技18,000円(いずれも税込)でした。

どの取り方でも、試験の手数料はかかります。ここでは、公表されている金額をまとめておきますね。

登録試験の受験手数料

令和8年度に国が自ら試験を行う種目は、二級シャシだけです。ほかの種目は、JASPA(日本自動車整備振興会連合会)が行う登録試験に合格して、国の技能検定の試験を免除してもらう流れになります。

登録試験の手数料は、令和8年度の案内で回によって違いました。

試験令和8年度第1回令和8年度第2回
学科(一級以外)7,200円(税込)12,500円(税込)
学科(一級)9,300円(税込)13,500円(税込)
実技14,000円(税込)18,000円(税込)

JASPAは「納付した受験手数料は返金しません」と案内しています。申し込む前に、日程と受験資格をよく確かめておきましょう。

国の技能検定の手数料

登録試験で学科と実技の両方が免除になったら、国に全部免除の申請をします。国土交通省の案内では、手数料は次のとおりです。

申請の種類手数料
技能検定(試験を受ける場合)種類1件につき7,200円
学科と実技の全部免除を受ける場合2,450円

教科書と法令教材

教科書は、JASPAが発行している物があります。問い合わせ先は最寄りの各自動車整備振興会です。

教材(JASPA発行)定価
三級自動車ガソリン・エンジン1,466円
【新制度対応】三級自動車整備士(総合)4,950円
【新制度対応】二級自動車整備士(総合)5,500円
法令教材(令和8年度版)1,320円

令和9年1月1日から資格の種類が再編されるので、教科書も「現行制度」と「新制度対応」があります。自分が受ける試験に合う方を選びましょう。

過去問は公式サイトで見られる

勉強にかかるお金を抑えたい方に、ぜひ知っておいてほしいことがあります。JASPAは「過去の問題と解答」のページで、登録試験の学科の問題と解答を回ごとに公開しているんです。

教科書で基本を押さえたら、公開されている過去問を繰り返し解くという進め方なら、教材費を抑えながら学科の対策ができます。過去問の使い方は自動車整備士の過去問で詳しく紹介しています。

再受験になると手数料がもう一度かかる

不合格になると、次の回でまた手数料を払うことになります。特に実技試験は、種目によっては毎年行われるとは限らないので、1回で合格できるよう準備しておくことが、結果的に一番の節約になります。

自動車整備士3級の費用はいくら?取り方別の例

ここでの結論

3級の費用は、講習に通うなら受講料+学科の手数料+全部免除の申請手数料、実務経験で受けるなら学科と実技の手数料+教科書代が目安になります。どちらも、令和9年の制度見直しで扱いが変わる点に気をつけましょう。

『まずは自動車整備士3級の費用が知りたい』という方も多いですよね。公表されている金額を使って、取り方別に組み立ててみます。

講習に通って3級を取る場合(千葉県の例)

お金の種類公表されている例
講習の受講料(三級基礎+三級ガソリン、教科書代含む)会員67,600円、会員外105,400円(千葉県・令和8年度上期・税込)
登録試験の学科の手数料(一級以外)令和8年度第1回7,200円、第2回12,500円(税込)
国への全部免除の申請手数料2,450円

講習を修了すると実技試験が免除されるので、試験の手数料は学科の分だけです。

実務経験を積んで3級を受ける場合

お金の種類公表されている例
登録試験の学科の手数料(一級以外)令和8年度第1回7,200円、第2回12,500円(税込)
登録試験の実技の手数料令和8年度第1回14,000円、第2回18,000円(税込)
国への全部免除の申請手数料2,450円
教科書代三級自動車ガソリン・エンジン1,466円など

実技試験は、例年1月に行われる第1回の実技で、種目が年ごとに入れ替わります。令和8年度は二級ガソリン・三級シャシ、令和7年度は二級ジーゼル・三級ガソリンでした。受けたい種目がいつ行われるかを先に確かめておきましょう。

3級を取るまでの流れ

自動車整備士3級を取るまでの、実務経験から全部免除の申請までの流れを示した図解
自動車整備士3級を取るまで
  1. 整備の職場で、15歳となった日以後に6月以上の実務経験を積む
  2. 講習に通うか、自分で勉強するかを決める
  3. 登録試験の学科(必要なら実技も)を申し込んで合格する
  4. 学科と実技の両方が免除の状態で、国に全部免除の申請をする
  5. 国土交通大臣から合格証書が交付される

三級の実務経験は、令和7年7月8日の改正で1年から6月に短くなりました。なお、オイルやタイヤ等の交換作業のみの経験や、アルバイト等で臨時に勤めている経験は実務経験と認められません。

令和9年の制度見直しと3級

令和9年1月1日から、三級は三級自動車整備士(総合)などに再編されます。千葉県の振興会の案内には、令和8年度上期の講習は現行資格制度の講習で、新資格制度では実技免除が適用されないとの注意書きがありました。講習を申し込む前に、どちらの制度の試験につながるか確かめておきましょう。

3級の試験の中身は3級自動車整備士とはで詳しく紹介しています。

会社の資格取得支援を使うという道

ここでの結論

講習の受講料や受験の手数料を会社が負担してくれる職場なら、自分の出費を大きく抑えられます。支援の有無は会社によって違うので、求人票や面接で確かめておくことが大切です。

『費用を抑えたいなら、会社の支援を使うのが一番では?』と考える方もいるはずです。実は、働きながら資格を取る道では、職場選びが費用に直結するんです。

国土交通省の「自動車整備士等の働きやすい・働きがいのある職場づくりに向けたガイドライン」(令和7年6月改訂版)でも、取組の例が挙げられています。その中には「整備士資格手当や役職手当の支給」も入っています。

整備の職場で実務経験を積みながら資格を目指す様子をイメージした写真
支援の例確かめたいこと
講習の受講料の負担全額か一部か、退職した時の扱い
受験手数料の負担不合格で再受験した時も出るか
講習日の休み勤務として扱われるか、休みを取りやすいか
資格手当三級・二級・一級でそれぞれ出るか

例えば、ガソリンスタンドで働きながら3級を目指す場合を考えてみますね。今の職場で分解整備などの経験を積めるかによって、実務経験として数えられるかが変わってきます。

経験を積めて、講習の費用も支援してくれる職場なら、自分の出費は試験の手数料だけで済むこともあります。

職場の資格取得支援を確かめるポイント
  • 講習の受講料や受験手数料を会社が負担するか
  • 講習の日に休みを取りやすいか
  • 実務経験として認められる作業を任せてもらえるか
  • 資格手当が級ごとに出るか
  • 実務経験の証明を書いてもらえるか

支援がある職場を探すなら

今の職場で支援を受けながら資格を目指すのも、もちろん正当な道です。一方で、『今の職場では整備の経験が積めない』『講習に通う時間がとれない』という方もいますよね。

そんな時は、資格取得の支援がある職場に移ることも選択肢になります。働きながら資格を取れる職場を探したい方は、整備士の求人を比べてみると選択肢が広がりますよ。

整備士の求人・転職さがし(PR)

資格を活かせる職場を探すなら、整備士の求人も比べてみる

資格手当や資格取得の支援、扱う車の種類、休みの取り方は、職場によって大きく違います。地域や条件から整備士の求人を探して、今の自分に合う働き方を比べてみてください。

無料整備士の求人を探す

求人の条件・待遇は各求人票と応募先の案内でご確認ください。

働きながら資格を取る進め方は働きながら自動車整備士の資格を取るにはで、求人の見方は自動車整備士の求人の探し方で詳しく紹介しています。

資格の費用について、よくある相談に答えます

ここでの結論

よく聞かれるのは「どうしたら整備士になれるか」「試験は難関か」「一級まで取るメリット」の3つです。どれも、取り方と費用をセットで考えると答えが見えてきます。

資格の費用については、知恵袋でも関連する相談がたくさん読まれています。閲覧の多いものを3つ選んで、要点をまとめて答えますね。

相談1:どうしたら自動車整備士になれる?難しい?

『自動車整備士になるのは難しい?どうしたらなれるの?』という相談は、とても多く読まれています。

道は大きく2つで、学校で学んで受験資格を得るか、整備の職場で実務経験を積んで受験するかです。費用で見ると、学校は学費がかかり、働きながらなら試験の手数料と講習の受講料が中心になります。

どちらの道が自分に合うかは、今の年齢と、学びに使える時間で決めるのがおすすめです。

相談2:資格は難関?試験は学科と実技なの?

『整備士の資格は難関なの?試験は実技と学科?』という相談もあります。

国の技能検定は、学科試験と実技試験で行われます。学校や講習を修了すると実技試験が免除になるので、学科試験に集中できます。

実務経験だけで受ける場合は、学科と実技の両方の手数料がかかります。合格率などの難しさは、自動車整備士の資格の難易度と合格率で級ごとに紹介しています。

相談3:一級まで取るメリットは?

『一級を目指しているけれど、取るメリットとデメリットは?』という相談も読まれています。

費用の面では、一級は学科の手数料が一級以外より高く、受験には二級合格後3年以上の実務経験などが必要です。一方で、令和11年4月1日からは、自動運転車の検査を行う自動車検査員は一級の合格者に限られることになっています。

一級の中身と道のりは1級自動車整備士とはで紹介しています。

よくある質問

自動車整備士の資格の費用は、いちばん安い取り方だといくらですか?

整備の職場で実務経験を積んで受験する場合は、試験の手数料と教科書代が中心です。令和8年度第1回の登録試験では学科(一級以外)7,200円、実技14,000円(税込)で、ほかに国への全部免除の申請手数料2,450円がかかります。

自動車整備士3級の費用はどのくらいですか?

講習に通う場合は、受講料(千葉県の令和8年度上期の例で三級基礎+三級ガソリンが会員67,600円)に、学科の手数料と全部免除の申請手数料が加わります。講習の費用は県によって違うので、地元の振興会で確かめてください。

登録試験の手数料は毎回同じですか?

いいえ、回によって違うことがあります。令和8年度は第1回と第2回で金額が違いました。申し込む回の案内で確かめましょう。

会社が資格の費用を出してくれることはありますか?

講習の受講料や受験の手数料を負担したり、資格手当を出したりする職場もあります。支援の有無と条件は会社によって違うので、求人票や面接で確かめておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 自動車整備士の資格の費用は、学校・講習・実務経験で受験の3つの取り方でお金の種類が変わる
  • どの道でも、登録試験の手数料と国への申請手数料(全部免除は2,450円)がかかる
  • 登録試験の手数料は回によって違い、令和8年度第2回の案内では学科(一級以外)12,500円
  • 3級を講習で取るなら、受講料+学科の手数料+全部免除の申請手数料が目安
  • 会社の資格取得支援を使えると、自分の出費を大きく抑えられる
自動車整備士ガイド

自動車整備士ガイド 編集部

自動車整備士の資格の種類・受験資格・試験の日程と勉強法から、専門学校や働きながら資格を取る道、仕事内容・年収・求人の選び方までを、整備士を目指す人と働く人が自分で判断できるように整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次