自動車整備士の過去問はどこで見られる?使い方と勉強の進め方

自動車整備士の過去問の探し方と使い方を紹介する記事のアイキャッチ。問題用紙と電卓、教科書が置かれた机

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『自動車整備士の過去問って、どこで手に入るの?』と探し回っている方も多いですよね。本屋の資格コーナーを見ても見つからず、困ってしまうこともあるはずです。

結論から言うと、自動車整備士の過去問は、JASPA(日本自動車整備振興会連合会)のサイトで回ごとに公開されています。問題と解答のPDFがそろっているので、まずはここを開くのが一番の近道です。

この記事を読めば、過去問の入手先と、級ごとの使い方、勉強の進め方が分かります。

目次

自動車整備士の過去問はどこで見られる?

先に結論

登録試験の過去問は、JASPAの「過去の問題と解答」ページで見られます。平成16年度第1回から令和8年度第1回まで、学科の問題と解答、実技の問題、一級口述の問題が回ごとに並んでいます。

整備士の試験会場で解くのは、多くの場合JASPAが行う「登録試験」です。ですから、自動車整備士の登録試験の過去問を見るなら、JASPAのページが本命なんです。

JASPAの「過去の問題と解答」に載っているもの

JASPAのページには、回ごとに次の資料が掲載されています。

載っているもの中身使い道
学科の問題PDF回ごとの問題用紙本番と同じ形で解く
学科の解答PDF正解の一覧答え合わせ
実技の問題・留意事項PDF実技で何をするか実技の準備
一級口述の問題PDF口述の問題一級の口述の準備
答案用紙の見本マークシートの見本記入の練習

令和8年度第1回(令和8年10月4日)の学科の問題と解答は、翌日の10月5日に公開されました。新しい回の問題も、すぐに見られるのはうれしいですよね。

過去の問題と解答(JASPA)

問題の問い合わせはできない

JASPAのページには、電話などによる試験問題の問い合わせには応じられないと書かれています。解き方の質問は、教科書や講習の先生、職場の先輩に聞いてみましょう。

国土交通省にも過去の試験問題がある

国土交通省にも「過去の試験問題及び解答」のページがあります。ただ、ここに載っているのは国が自分で行った技能検定の問題です。

具体的には、二級シャシ・電気装置・車体の試験問題や解答、実技問題、合格発表です。国土交通省も、登録試験の問題は日整連のサイトを見るよう案内しています。

『自動車整備士の国家試験の過去問を探しているのに、国のサイトにない』と思った方は、JASPAのページを見てみてください。試験の仕組みは自動車整備士の国家試験とはで紹介しています。

入手先を3つに分けて、役割で使い分けよう

ここでの結論

勉強に使う教材は「公的に公開されている過去問」「教科書・問題集」「学校や講習の教材」の3つに分けて考えると迷いません。過去問で出る形を知り、教科書で理由を学び、学校の教材で手を動かす流れです。

『過去問だけ解いていれば受かるの?』と思う方もいますよね。実は、過去問は「何が出るか」は分かっても、「なぜそうなるか」までは教えてくれないんです。

そこで、この記事では教材を入手先ごとに3つに分けてみました。

自動車整備士の勉強に使う教材を、公開された過去問・教科書や問題集・学校や講習の教材の3つに分けて役割を示した図解
入手先具体的なもの役割手に入れ方
公的に公開されている過去問JASPAの過去問PDF、国土交通省の試験問題出る形と分野を知るサイトから見る
教科書・問題集JASPA発行の教科書、市販の問題集仕組みと理由を学ぶ教科書は自動車整備振興会に問い合わせる
学校・講習の教材専門学校や振興会の講習のプリント実習と組み合わせて覚える通っている学校・講習で受け取る

JASPAの教科書は振興会に問い合わせる

JASPAは、整備士を目指す人のための教科書を発行しています。発行物の問い合わせ先は、最寄りの各自動車整備振興会です。

JASPAの「発刊行物一覧」に載っている定価の一部を並べてみます。

教科書定価(公表値)
三級自動車ガソリン・エンジン1,466円
三級自動車シャシ1,760円
二級ガソリン自動車エンジン編1,466円
二級シャシ編1,650円
法令教材(令和8年度版)1,320円
【新制度対応】三級自動車整備士(総合)4,950円

教科書の選び方は教科書・テキストの選び方で詳しく紹介しています。

自動車整備士の問題集は「過去問の後」に使う

市販の問題集は、分野ごとに問題がまとまっているものが多く、苦手を集中して練習するのに向いています。ただ、最初に問題集から始めると、本番の形に慣れるのが遅れがちです。

過去問から始める
  • 本番と同じ並びと時間で練習できる
  • 毎回出る分野が見えてくる
  • 最新の回までサイトで見られる
問題集から始める
  • 本番の形に慣れるのが後回しになる
  • 自分の苦手が分かる前に手を広げがち
  • 発行時期によって新しい回が入っていない

おすすめは、過去問で苦手な分野を見つけてから、問題集でその分野を集中して解く順番です。

学校や講習の教材は「手を動かす」ために使う

専門学校や振興会の講習に通っている人は、配られるプリントや実習の資料も大事な教材です。過去問で見た部品の名前を、実物や実習で確かめられるのが強みなんです。

例えば、過去問でオルタネータの問題を間違えたら、実習の時にその部品の場所と配線を見てみましょう。「紙の上の知識」と「手で触った記憶」がつながると、忘れにくくなります。

働きながら独学している人は

学校や講習に通っていない人は、職場の点検や整備の作業が教材の代わりになります。過去問で出た部品を作業の中で見かけたら、先輩に働きを聞いてみるのもおすすめです。「この部品、何をしているんですか」と聞くだけでも、教科書の文字が一気に身近になります。

級ごとの使い方の早見表

過去問の使い方は、受ける級によって少しずつ変わります。級ごとのポイントを表にしてみました。

級過去問の形使い方のポイント
三級学科30問・60分計算と法規を落とさない練習をする
二級学科40問・80分(ガソリン・ジーゼル・二輪)4つの分野ごとの最低ラインを意識する
一級小型筆記50問・100分、口述2問、実技4問筆記に加えて口述と実技の問題PDFも読む

三級の詳しい使い方は3級の過去問の使い方、二級は2級の過去問で紹介しています。

自動車整備士の試験問題はどんな形?

ここでの結論

学科は四つの選択肢から一つを選ぶマークシート式です。「最も適切なもの」だけでなく「最も不適切なもの」を選ぶ問題もあります。級が上がると、分野ごとの最低ラインが加わります。

過去問を開く前に、試験問題の形を知っておくと解きやすくなります。JASPAの令和8年度の案内では、学科はHBの鉛筆で答えるマークシート方式です。

問題用紙には、「4つの選択肢の中から最も適切なもの、又は最も不適切なもの等を1つ選んで」と書かれています。適切か不適切かを読み違えるだけで、知っている問題も落としてしまうんです。

よくある失敗

「不適切なものを選べ」の問題で、正しい説明を選んでしまうミスは多いです。問題文の最後の「適切」「不適切」に丸をつけてから選択肢を読む癖をつけておきましょう。

実技の過去問も一度は目を通す

学科の過去問ばかりに目が行きがちですが、JASPAのページには実技の問題と留意事項のPDFも載っています。二級・三級の実技は3問・30分で、直近の公表値では30点満点中18点以上が合格の基準です。

『実技は職場でやっているから大丈夫』と思う方もいますよね。ただ、試験では1問あたり10分ほどの短い時間で、問題に沿って答えていく必要があります。留意事項まで読んで、当日の流れをイメージしておきましょう。

三級・二級の自動車整備士の問題

令和8年度第1回の三級自動車ガソリン・エンジンでは、ピストン・リング、三元触媒、スタータ、オルタネータ、電気回路の計算、総排気量の計算などが出ました。最後の3問は法規の問題です。

二級ガソリン・ジーゼル・二輪の学科は40問で、JASPAの合格基準では次の4つの分野に分かれています。

問題番号分野
問題1〜15エンジン
問題16〜30シャシ
問題31〜35整備機器等
問題36〜40法規

それぞれの分野で40%以上を取らないと、合計点が足りていても不合格になります。過去問を解いたら、分野ごとの点数も書き出しておきましょう。

自動車整備士の1級の問題

自動車整備士の1級の過去問を探している方は、一級小型の資料を見てください。JASPAの登録試験で一級として実施されているのは一級小型だけです。

一級小型の筆記は50問・100分です。筆記に受かると口述、口述に受かると実技へ進みます。

段階1級の問題の形過去問で見るもの
筆記50問・100分、5つの分野ごとに最低ライン学科の問題PDFと解答PDF
口述2問・10分、問診と整備内容の説明一級口述の問題PDF
実技4問・40分、テスタなどで不具合を探す実技の問題PDFと留意事項

令和7年度第2回の口述では、「時々ハンドルが重くなる」症状の問診などが出ました。国土交通省の出題方針では、教科書に書かれている基本的なことを質問すれば故障箇所を絞り込めるように作られています。

1級の流れは1級小型自動車整備士とはで紹介しています。

電気回路の問題と法令問題はどう対策する?

ここでの結論

電気回路の問題は、式の形を覚えて手順どおりに電卓を打てば解けます。法令問題は、科目名が「保安基準その他の自動車の整備に関する法規」で、保安基準や道路運送車両法から出ます。

過去問を解いていて、つまずく人が多いのがこの2つです。『計算が苦手』『法律の文章が読みにくい』という声はよく聞きますよね。

自動車整備士の電気回路の問題は「手順」で解く

令和8年度第1回の三級ガソリン・エンジンでも、電気回路の計算問題が出ています。抵抗をつないだ回路の合成抵抗や、電圧・電流を求める問題は、計算の手順を決めておくと迷いません。

電気回路の問題を解く手順
  1. 回路図で直列の部分と並列の部分に印をつける
  2. 並列の部分を先に1つの抵抗にまとめる
  3. 直列の部分を足して、全体の抵抗を出す
  4. 電圧と電流と抵抗の関係の式に当てはめる
  5. 答えの単位が選択肢と合っているか確かめる

並列の合成抵抗は、2つなら「かけ算した値を、足した値で割る」と覚えておくと、普通の電卓でも計算しやすいです。3つ以上なら、2つずつまとめていけば同じやり方で解けます。

電気回路の問題を電卓とテスタを置いた机で解いている手元の写真

試験に持ち込めるのは、計算機能だけの卓上計算機です。ふだんの練習から、試験で使う電卓で解いておきましょう。

自動車整備士の法令問題は「法令の名前」から覚える

法令問題は、問題文に「道路運送車両の保安基準に照らし」のように法令の名前が書かれています。令和8年度第1回の三級では、次のような問題が出ました。

令和8年度第1回の三級ガソリン・エンジンの法令問題
  • 保安基準と細目を定める告示に照らした走行用前照灯の問題
  • 保安基準に照らした自動車の高さの基準
  • 道路運送車両法に照らした「道路運送車両」の定義

JASPAの「法令教材(令和8年度版)」には、道路運送車両法の抜粋、施行規則の別表、自動車点検基準、保安基準の抜粋、保安基準の主要な数値の一覧表などが収録されています。試験の範囲そのものとして公表された一覧ではありませんが、法令の勉強の目安になります。

一級の口述でも、特定整備を行う事業者の義務や、部品の取付方法に関する通達の内容が問われた例があります。法規は級が上がっても続く分野なんです。

過去問を使った勉強の進め方

ここでの結論

過去問は「解く」「分ける」「戻る」の3つを繰り返します。解いた後に間違えた理由を分けて、教科書に戻る流れを作ると、点が安定してきます。

『過去問を何周しても点が伸びない』という方も多いですよね。その原因は、解きっぱなしになっていることが多いんです。

過去問を解く、間違えた理由を分ける、教科書に戻るの3つを繰り返す勉強の流れの図解
段階やること目安
解く1回分を本番と同じ時間で解く時間内に解き終わるか見る
分ける間違えた問題を「知らなかった」「読み違えた」「計算ミス」に分ける理由を一言で書けるか
戻る知らなかった問題は教科書のページに戻る仕組みを人に説明できるか

試験までの時期で使い方を変える

勉強を始めたばかりの頃と、試験直前では、過去問の使い方を変えると効率が上がります。

時期過去問の使い方
始めたばかり時間を気にせず解き、問題ごとに分野を書き込む
慣れてきた頃間違えた問題だけを集め、理由ごとに直す
試験の直前本番と同じ時間で通しで解き、マークの練習もする

すき間時間には、問題アプリで1問ずつ解くのも続けやすい方法です。アプリと過去問の組み合わせ方は問題アプリの使い方、勉強全体の進め方は自動車整備士の勉強法で紹介しています。

令和9年からの新しい区分にも気をつけよう

令和9年1月1日から、整備士の種類は「三級(総合)」「二級(総合)」などに再編されます。JASPAの登録試験では、令和9年3月14日の学科から新しい区分の試験が旧区分と並行して始まる予定です。

新しい区分を受ける人は、旧区分の過去問で基本を固めつつ、JASPAの【新制度対応】の教科書で範囲を確かめておきましょう。三級(総合)の教科書は、エンジンもシャシも二輪車も含む内容になっています。

自動車整備士の過去問についてよくある相談

ここでの結論

よくある悩みは「計算問題の解き方」「過去問が売っていない」「過去問は満点なのに本番が不安」です。どれも、過去問の使い方を少し変えるだけで解決に近づきます。

ここからは、過去問についてよく寄せられる相談を3つ取り上げます。

相談1:合成抵抗の問題を普通の電卓で解きたい

三級の過去問に何度も出てくる合成抵抗の問題を、関数電卓ではなく普通の電卓で解く方法を知りたいという相談です。

並列の部分は、2つずつ「かけ算÷足し算」でまとめていけば、普通の電卓でも解けます。途中の答えをメモしてから次に進むと、打ち間違いが減りますよ。

相談2:3級の過去問が本屋に売っていない

三級の過去問を探して何軒も本屋を回ったのに見つからない、という相談もよくあります。せっかく足を運んだのに、がっかりしますよね。

過去問はJASPAのサイトで見られるので、まずはそこを開いてみてください。教科書は、最寄りの自動車整備振興会に問い合わせるのが確実です。「三級自動車ガソリン・エンジンの教科書を買いたいのですが」と伝えれば、手に入れ方を教えてもらえます。

相談3:過去問は満点なのに、本番が不安

過去問を満点で取れるようになったけれど、本番で同じように解けるか不安という相談です。ここまで仕上げた努力は、本当に立派です。あと一歩です!

ただ、満点が「答えを覚えたから」なのか「理由が分かるから」なのかは見直しておきたいところです。選択肢の一つひとつについて、なぜ正しいか、なぜ間違いかを言えるか試してみてください。

本番前の仕上げ
  • 選択肢ごとに正誤の理由を言える
  • 本番と同じ時間で解き終わる
  • 分野ごとの最低ラインを毎回超えている
  • 最新の回の問題も一度解いている

勉強を続けやすい環境も大切

過去問の勉強は、毎日の積み重ねがものを言います。仕事の後に机に向かう時間を作れるかどうかで、仕上がりが変わるんです。

今の職場で時間をやりくりしながら続けるのも、十分に良い道です。もし講習に通いやすい職場や、資格取得を応援してくれる職場を探したいなら、整備士の求人を比べてみると選択肢が広がりますよ。

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よくある質問

自動車整備士の過去問は無料で見られますか?

JASPAの「過去の問題と解答」ページで、学科の問題と解答、実技の問題などのPDFが回ごとに公開されています。平成16年度第1回から令和8年度第1回まで掲載されています。

自動車整備士の過去問題は何年分解けばいいですか?

何年分という決まりはありません。年数よりも、間違えた理由を分けて教科書に戻ることと、最新の回も一度解いておくことを大切にしてみてください。

自動車整備士の試験の過去問は国土交通省のサイトにもありますか?

国土交通省のサイトには、国が自分で行った二級シャシ・電気装置・車体の試験問題が載っています。登録試験の問題は、JASPAのサイトで見られます。

1級の口述や実技の過去問もありますか?

JASPAの過去問ページには、一級口述の問題PDFや、実技の問題・留意事項のPDFも回ごとに掲載されています。

まとめ

この記事の要点
  • 自動車整備士の過去問はJASPAの「過去の問題と解答」で見られる
  • 国土交通省のページは国が行った試験の問題だけ
  • 教材は「公開された過去問」「教科書・問題集」「学校・講習の教材」で使い分ける
  • 学科は四肢択一で、「不適切なもの」を選ぶ問題に注意
  • 電気回路は手順、法令問題は法令の名前から覚える
  • 過去問は「解く・分ける・戻る」を繰り返す

自動車整備士の全体像は自動車整備士とはでまとめています。

自動車整備士ガイド

自動車整備士ガイド 編集部

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