自動車整備士の専門学校とは|何年通う?学ぶ内容と取れる資格

自動車整備士の専門学校の年数と学ぶ内容、取れる資格を紹介する記事のアイキャッチ。専門学校の実習場

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高校卒業後の進路として、自動車整備士の専門学校を考えている方も多いですよね。『何年通えばいいの?』『卒業したら本当に資格が取れるの?』と、気になることがたくさんあるはずです。

結論から言うと、自動車整備士の専門学校の多くは国が指定した「一種養成施設」で、2年課程で二級、4年課程で一級(小型)を目指すのが基本の形です。卒業すると実技試験が免除され、学科試験に合格すれば資格が手に入ります。

この記事では、2年課程と4年課程の違い、学ぶ内容、卒業後の流れまで、入学前に知っておきたいことをお伝えしますね。

目次

自動車整備士の専門学校とは?国が指定した一種養成施設のこと

先に結論

自動車整備士の専門学校は、国土交通大臣の指定を受けた一種養成施設であることが多く、課程を修了すると実技試験の免除と受験資格が得られます。整備の経験がない人が対象の学校です。

『専門学校って、普通の学校と何が違うの?』と思いますよね。実は、整備士の専門学校には国の制度上の位置づけがあるんです。

国土交通省の案内では、国が指定した自動車整備士養成施設の所定の課程を修了すると、技能検定の実技試験の免除などが受けられます。そのうち、整備の実務経験がない人を対象にするのが一種養成施設です。

項目国土交通省の案内
一種養成施設の数全国に約230施設
どんな所か整備専門学校、高等学校、職業能力開発校など
修了すると修了した課程の実技試験の免除(修了後2年間)と技能検定の受験資格

つまり、自動車整備士の専門学校に通う大きな意味は「実務経験なしで受験資格がそろい、実技も免除になる」ことなんです。

養成施設の一種と二種の違いは、自動車整備士の養成施設とはで詳しく紹介しています。

専門学校に行かなくても整備士にはなれる

ここは大事なので先にお伝えしますね。専門学校は整備士になるための近道の一つですが、必須ではありません。

整備の職場で実務経験を積めば、働きながら受験できます。令和7年7月8日の改正で、三級の受験に必要な実務経験は6月以上に短くなりました。

学校に通う道と働きながら取る道の比べ方は、自動車整備士になるにはでまとめています。

地元の専門学校を探す時の確かめ方

『神奈川で通える学校は?』『千葉や愛知、広島にも自動車整備士の専門学校はある?』と、地域から探す方も多いですよね。

どの地域でも、確かめたいのは「国が指定した一種養成施設かどうか」です。国土交通省は全国の一種養成施設の一覧(令和7年3月末時点)を公表しているので、気になる学校が載っているかを見てみてください。

地域で学校を探す時のチェック
  • 国土交通省の一種養成施設の一覧に載っているか
  • 二級課程か一級課程か、どの課程の指定を受けているか
  • 修業年限は何年か(募集要項で確かめる)
  • 自宅から通えるか、寮や下宿が必要か
  • オープンキャンパスで実習場を見られるか

学校の比べ方は、自動車整備士の学校の選び方でチェック表にしています。

自動車整備士の専門学校は何年?2年課程と4年課程を比べる

ここでの結論

専門学校は2年課程で二級、4年課程(二級課程2年+一級課程2年)で一級小型を目指す形があります。ただし年限や入学資格は学校ごとに違うので、募集要項で確かめましょう。

『自動車整備士の専門学校って何年通うの?』は、一番多い疑問の一つです。ここでは、2年課程と4年課程を並べて比べてみますね。

自動車整備士の専門学校の2年課程と4年課程を、目指す資格・入学資格・卒業後の流れで比べた図解

国土交通省の一種養成施設の一覧には、二級課程の修業年限が「2」、一級(小型)課程の修業年限が「4 (2+2)」と書かれた施設が複数あります。二級課程2年のあとに一級課程2年を続ける形です。

比べる点2年課程4年課程
目指す主な資格二級(ガソリン・ジーゼル)二級を取ったうえで一級小型
課程の中身二級課程二級課程2年+一級課程2年
入学資格の例高等学校卒業者等高等学校卒業者等(一級課程は二級ガソリン又はジーゼルの取得が入校資格)
修了すると二級の実技免除と受験資格一級の受験資格(二級合格者で一級課程を修了)
向いている人早く現場に出て経験を積みたい人学校でじっくり学び、一級まで目指したい人

2年課程:早く現場に出て経験を積む

2年課程は、高校卒業後に入って二級を目指すコースです。国土交通省の案内では、一種養成施設の二級課程は高等学校卒業者等が入校でき、修業年限は2年以上です。

卒業すると、二級の受験に実務経験が要りません。働き始める時点で二級を持っている、という状態を目指せるのが大きな強みです。

4年課程:一級まで学校で目指す

4年課程は、二級課程のあとに一級課程を続けるコースです。一級課程の入校資格は、二級ガソリン又は二級ジーゼルの取得者とされています。

通常、一級は二級に合格してから3年以上の実務経験が必要です。ところが、二級合格者で一種養成施設の一級課程を修了した人は、実務経験なしで一級の受験資格が得られるんです。

一級課程の年限は、国土交通省の案内と指定基準の通達で書き方が違います。「施設や入学資格によって異なる」と考えて、学校の募集要項で確かめておきましょう。

2年課程の良いところ
  • 早く現場に出て、働きながら経験を積める
  • 在学期間が短く、学費の負担も抑えやすい
  • 一級は働きながら目指す道もある
2年課程で気をつけること
  • 一級を目指すなら、二級合格後3年以上の実務経験が必要
  • 学び直しの時間を自分で作る必要がある
  • 就職先で一級の支援があるかを確かめたい

2年か4年か迷った時の考え方

『2年と4年、どっちがいいんだろう』と迷う方も多いはずです。そんな時は、卒業した後の自分を少しだけ想像してみてください。

例えば、オープンキャンパスでこんなふうに聞いてみるのも一つの方法です。

「2年課程で卒業した人は、就職後に一級を目指せますか?」
「会社の支援で一級を取っている卒業生はいますか?」

こうした答えから、学校で一級まで取るか、働きながら目指すかが見えてきます。家族とも相談しながら、学費と年数のバランスで決めていきましょう。

一級自動車整備士を専門学校で目指すかどうかは、将来どんな仕事をしたいかで決めるのがおすすめです。一級の中身は1級自動車整備士とはで紹介しています。

夜間課程もある

日中に働いている人のための夜間課程もあります。国土交通省の一覧には「二級自動車整備士コース(夜間課程)修業年限3年」の記載例がありました。

社会人の学び方は、自動車整備士の夜間学校で詳しく紹介しています。

専門学校で学ぶ内容|学科・実習・実務実習

ここでの結論

専門学校では、エンジンやシャシの仕組みを学ぶ学科と、実際に車を分解・組み立てする実習の両方を、国が決めた時間以上学びます。一級課程では、認証工場での体験実習も入ります。

『専門学校って、毎日どんなことをするの?』という方もいますよね。授業の時間数は、国の指定基準で決められているんです。

決められた時間以上の学科と実習

JASPA(日本自動車整備振興会連合会)の説明では、一種養成施設の教育時間は二級課程で1800時間、三級課程で900時間です。

国土交通省の指定基準(令和7年7月8日最終改正)では、課程ごとの学科と実習の時間が次のように決められています。

課程学科実習ほかに入るもの
三級課程270時間以上560時間以上なし
二級課程(総合)572時間以上1143時間以上なし
一級課程280時間以上(自動車概論・サービスマネジメントを除く)465時間以上認証工場での体験実習140時間以上などの実務実習

表を見ると、二級課程では実習の時間が学科の約2倍あります。手を動かして覚える時間がたっぷり取られているんですね。

学ぶ内容のイメージ

二級の学科試験の科目は、構造や機能、点検・修理・調整の方法、整備用の試験機や工具、材料や燃料油脂、図面、法規などです。学校ではこれらを教科書で学び、実習場で実際の車を使って確かめていきます。

例えばこんな場面です。学科でブレーキの仕組みを学んだ週に、実習でブレーキを分解して部品を点検する、という流れです。

専門学校での学び方の流れ(例)
  1. 学科で装置の仕組みと働きを学ぶ
  2. 実習で分解・点検・組み立てをする
  3. 測定器や工具の正しい使い方を身につける
  4. 法規で点検や整備のルールを学ぶ
  5. 学内の試験で理解度を確かめる

オンラインの授業がある学校も

指定基準では、実習と実務実習以外の教育はオンラインで行うこともできるとされています。

ただし、実習はオンラインではできません。通学が前提になるので、通いやすさは入学前に確かめておきましょう。

学校によって違うこと

時間割、実習で使う車や設備、インターンシップの有無などは学校によって違います。オープンキャンパスで実習場を見せてもらうと、イメージがつかみやすくなりますよ。

自動車整備士の専門学校で取れる資格と卒業後の試験

ここでの結論

専門学校を卒業しただけでは資格はもらえません。卒業で実技試験が免除になり、学科試験に合格してから国に申請して、はじめて自動車整備士の資格が手に入ります。

『卒業したら自動的に資格がもらえるの?』と思っている方も少なくありません。実は、学科試験は自分で受けて合格する必要があるんです。

卒業から資格を手にするまでの流れ

二級課程の卒業から資格まで
  1. 一種養成施設の二級課程を修了する(実技試験が修了後2年間免除)
  2. JASPAの登録試験の学科を受けて合格する
  3. 学科と実技の両方が免除の状態で、運輸監理部又は運輸支局へ技能検定を申請する(全部免除)
  4. 国土交通大臣から合格証書が交付される

全部免除の技能検定は「随時、申請により行う」とされているので、試験日を待たずに申請できます。

登録試験の学科は、例年、第1回が10月上旬、第2回が3月下旬です。卒業の時期に合わせて、在学中に学科を受けられるかを学校に聞いておくと安心です。

専門学校で目指せる主な資格

課程目指せる資格(現行制度)修了で得られるもの
二級課程二級ガソリン自動車整備士、二級ジーゼル自動車整備士など実技免除と二級の受験資格
一級課程一級小型自動車整備士など実技免除と一級の受験資格(二級合格者)

二級ガソリンと二級ジーゼルの両方の課程を修了した人は、二級シャシの実技試験も免除されます。

令和9年1月1日の制度見直しに気をつける

令和9年1月1日から、整備士の資格の種類が再編されます。二級ガソリン・二級ジーゼルは、新しい二級自動車整備士(総合)に当たります。

いつの話か二級の資格名一級の資格名
現行制度二級ガソリン、二級ジーゼルなど一級大型、一級小型、一級二輪
令和9年1月1日の施行後二級自動車整備士(総合)、二級(二輪)一級自動車整備士(総合)、一級(二輪)

新しい規則での試験は、最短で令和9年3月(一級は令和10年3月)から行われる予定です。すでに合格している旧資格は、新資格に合格しているものとみなされます。

入学する年によって受ける試験が変わる

これから入学する人は、卒業する頃には新しい制度の試験を受けることになりそうです。学校がどの制度の課程で教えるのか、卒業後にどの試験を受けるのかを、入学前に学校に確かめておきましょう。

卒業後の進路と、就職先の選び方

ここでの結論

卒業後は、ディーラーや整備工場などで整備士として働くのが中心です。資格を活かせる職場は多いので、資格取得の支援や働き方まで比べて選ぶと、長く続けやすくなります。

『専門学校を出たら、どこで働けるの?』は、学校選びと同じくらい大事な疑問ですよね。ここでは、卒業後の主な道を並べてみます。

自動車整備士の専門学校を卒業した後の主な就職先と、選ぶ時に比べる点をまとめた図解
働く場所どんな仕事か比べたいこと
メーカー系のディーラー自社で扱う車の点検・整備・車検一級へのステップアップ支援、研修
整備工場(認証工場・指定工場)いろいろなメーカーの車の点検・整備・車検扱う車の幅、検査員を目指せるか
カー用品店・ガソリンスタンド点検・タイヤ交換・整備の受付など分解整備や車検の経験を積めるか
公務員警察車両などの整備(採用は年によって違う)受験資格に必要な級、採用予定数

警察の車両整備の職員の募集では、一級か二級の資格が受験資格になっている例があります。例えば京都府警察の令和8年度の採用選考では、一級若しくは二級の資格を持っていることが条件でした。

整備士の求人は多い

国土交通省の資料では、自動車整備要員の有効求人倍率は令和5年度に4.99倍でした。全職種の1.17倍と比べると、かなり高い水準です。

職場を選べる立場にある分、自分に合う条件をしっかり比べることが大切です。

就職先を選ぶ時のチェック

就職先を選ぶ時に比べること
  • 一級や検査員など、次の資格を取る支援があるか
  • 講習費用や受験手数料を会社が負担してくれるか
  • 資格手当があるか、級ごとにいくらか
  • 休みの取り方や残業の目安
  • 扱う車の種類と、任される作業の幅

学校の求人票だけで決めずに、自分でも整備士の求人を見てみると、条件の相場感がつかめます。学校推薦で決める道も、自分で探す道も、どちらも正当な選び方です。

卒業後すぐの就職だけでなく、数年後に職場を変える時にも、求人を比べておくと選択肢が広がりますよ。

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資格手当や資格取得の支援、扱う車の種類、休みの取り方は、職場によって大きく違います。地域や条件から整備士の求人を探して、今の自分に合う働き方を比べてみてください。

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専門学校について、よくある相談に答えます

ここでの結論

よく聞かれるのは「大学との違い」「専門学校に行かずに取れるか」「卒業後に稼げる職場」の3つです。どれも、目指す級と働き方を決めると答えが見えてきます。

自動車整備士の専門学校については、知恵袋でも同じような相談が多く読まれています。閲覧の多いものを3つ選んで、要点をまとめて答えますね。

相談1:自動車工学系の大学と専門学校、どちらも資格が取れるなら何が違う?

『大学でも専門学校でも整備士の資格が取れるなら、どこが違うの?』という相談です。

国土交通省は、国が定める自動車に関する学科を持つ大学の一覧を公表しています。卒業すると、修了した課程に応じた種類の受験資格が得られます。

一覧には4年制大学のほか短期大学も含まれ、多くは二級(ガソリン・ジーゼル)の課程です。大学と専門学校の違いは自動車整備士を目指せる大学・短大で紹介しています。

相談2:専門学校に通わずに資格を取るのは難しい?

『友人は専門学校に行かずに整備士になった。行かないと難しいの?』という相談もよくあります。

専門学校に通わなくても、整備の職場で実務経験を積めば受験できます。三級は6月以上の実務経験、二級は三級合格後2年以上の実務経験が必要です(令和7年7月8日の改正後の値)。

働きながらなら、振興会の講習(二種養成施設)に通うと実技試験が免除になります。学費をかけずに、働きながら一歩ずつ進める道もあるんです。

相談3:専門学校で勉強中。稼ぐにはどんな所に就職すればいい?

『今、専門学校で整備士の勉強をしている。将来稼ぐにはどこに就けばいい?』という相談も多く読まれています。

JASPAの令和7年度の実態調査では、整備要員の平均年収(自家を除く)は業態によって差がありました。ただし、年収は職場ごとに違うので、資格手当や昇給の仕組みまで比べることが大切です。

年収の公的なデータは、自動車整備士の年収・給料で詳しく紹介しています。

よくある質問

自動車整備士の専門学校は何年通いますか?

一種養成施設の二級課程は修業年限2年以上とされています。一級小型まで目指す場合は、二級課程2年と一級課程2年を続ける4年課程の学校もあります。年限は学校によって違うので、募集要項で確かめてください。

専門学校を卒業すれば、自動車整備士の資格がもらえますか?

卒業で得られるのは、実技試験の免除(修了後2年間)と受験資格です。学科試験は登録試験などで自分で合格する必要があり、そのあと国に全部免除の申請をして資格が手に入ります。

一級自動車整備士は専門学校で取れますか?

二級に合格したうえで一種養成施設の一級課程を修了すると、実務経験なしで一級の受験資格が得られます。一級課程のある学校は限られるので、学校がどの課程の指定を受けているか確かめましょう。

自動車整備士の資格の勉強は、専門学校でないとできませんか?

専門学校のほか、高校の自動車科、大学の自動車学科、職業能力開発校、振興会の講習など、いくつかの道があります。今の年齢や働き方に合わせて選ぶことができます。

まとめ

この記事の要点
  • 自動車整備士の専門学校の多くは国が指定した一種養成施設で、全国に約230施設ある
  • 2年課程で二級、4年課程(二級課程2年+一級課程2年)で一級小型を目指す形がある
  • 卒業で実技試験が修了後2年間免除され、学科試験に合格してから国に申請する
  • 令和9年1月1日から資格の種類が再編されるため、入学前に受ける試験を確かめる
  • 卒業後の職場は、資格取得の支援や資格手当まで比べて選ぶと長く続けやすい
自動車整備士ガイド

自動車整備士ガイド 編集部

自動車整備士の資格の種類・受験資格・試験の日程と勉強法から、専門学校や働きながら資格を取る道、仕事内容・年収・求人の選び方までを、整備士を目指す人と働く人が自分で判断できるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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