ハローワークの職業訓練で自動車整備士を目指す|対象と流れ

ハローワークの職業訓練で自動車整備士を目指す方法を紹介する記事のアイキャッチ。訓練校の実習場

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仕事を探す中で、『ハローワークの職業訓練で自動車整備士の資格が取れるらしい』と聞いた方も多いはずです。専門学校より費用をおさえられるなら、気になりますよね。

結論から言うと、都道府県の職業能力開発校などで、自動車整備を学べる公共の職業訓練があります。国の指定を受けた課程なら、修了で受験資格と実技試験の免除が得られるんです。

この記事を読めば、ハローワークの職業訓練で自動車整備士を目指す時の対象と流れ、専門学校との違いが分かります。

目次

ハローワークの職業訓練で自動車整備士は目指せる?

先に結論

自動車整備士は、公共の職業訓練でも目指せます。国土交通省の案内では、整備士を養成する一種養成施設には、整備専門学校・高等学校とならんで職業能力開発校が含まれています。

職業訓練というと、パソコンや事務の講座を思い浮かべる方が多いですよね。実は、都道府県が運営する職業能力開発校(自動車整備士の訓練校)の中には、自動車整備の科を置いている所があるんです。

国土交通省の案内では、一種養成施設は全国に約230施設あり、整備専門学校・高等学校・職業能力開発校などがあたります。修了すると、修了した課程の実技試験の免除(修了後2年間)と、技能検定の受験資格が得られます。

ハローワークと訓練校の関係

ハローワークは、職業訓練の相談や案内の窓口になります。実際に授業を行うのは、都道府県の職業能力開発校などの訓練施設です。

ですから、まずはハローワークで「自動車整備の訓練はありますか」と聞いてみるのが入口になります。あわせて、住んでいる都道府県の職業能力開発校のページも見ておくと話が早いですよ。

職業訓練を3つに分けて、専門学校と比べる

ここでの結論

職業訓練は「受けられる人」「学ぶ内容」「修了後の就職」の3つに分けて見ると、専門学校との違いがはっきりします。

『訓練校と専門学校、結局どっちがいいの?』と迷いますよね。そこで、3つの軸で並べてみました。

職業訓練を受けられる人・学ぶ内容・修了後の就職の3つに分けて、専門学校と比べた図解
軸公共の職業訓練(自動車整備の科)専門学校(一種養成施設)
受けられる人都道府県や校ごとに条件が決まっている二級課程は高校卒業以上
学ぶ内容整備の学科と実習(課程による)整備の学科と実習
期間2年の例がある二級課程は2年以上
費用公立校の例では授業料が年額で決まっている学校ごとに違う
修了後の就職整備工場やディーラーなど整備工場やディーラーなど

どちらも国の指定を受けた課程なら、修了で受験資格と実技免除が得られる点は同じです。専門学校について詳しくは自動車整備士の専門学校とはで紹介しています。

学ぶ内容のイメージ

『訓練校では、具体的に何を習うの?』と思いますよね。国の指定を受けた養成課程は、国土交通省の指定の基準で、学科と実習の時間が決められています。

課程学科実習
三級課程(修業年限1年以上)270時間以上560時間以上
二級(総合)課程(修業年限2年以上)572時間以上1143時間以上

学科では、自動車の仕組みや働き、点検・修理の方法、整備に使う測定器や工具、材料や燃料油脂、保安基準などの法規を学びます。これは技能検定の学科試験の科目と重なっているので、学んだことがそのまま試験の準備になるんです。

公立の訓練校の例

ある県立の高等技術専門校の自動車整備科では、訓練期間が2年、定員が20名とされています。訓練の時間は年203日・1,407時間、2年で延べ406日・2,814時間です。

費用は、入校料5,650円、授業料が年額118,800円、諸経費が1年次で約5.4万円、2年次で約1.6万円(令和6年度入校生の実績)と案内されています。入校料と授業料には、条件付きの免除の制度もあります。

これは1つの校の例で、期間・費用・定員は都道府県や校によって違います。学費の考え方は専門学校の学費もあわせて見てみてください。

訓練校で学ぶか、働きながら取るか

訓練校に通う以外に、整備の職場に就職して働きながら資格を取る道もあります。どちらが合うかは、今の暮らしと、早く現場に出たいかどうかで変わりますよね。

訓練校で学ぶ
  • 学科と実習をまとめて学べる
  • 国の指定課程なら修了で受験資格と実技免除
  • 公立校は授業料が年額で決まっている例がある
働きながら取る
  • 収入を得ながら資格を目指せる
  • 実務経験6か月以上で3級を受けられる
  • 勉強の時間は仕事の後や休日に作る

働きながら取る進め方は働きながら資格を取るにはで紹介しています。

職業訓練を受けられる人と、入るまでの流れ

ここでの結論

職業訓練を受けられる人の条件や選考は、都道府県や訓練校ごとに決まっています。募集案内とハローワークの窓口で、自分が対象になるかを先に確かめましょう。

『大学生や在職中でも入れるの?』『年齢の制限は?』と気になる方も多いですよね。こうした条件は、訓練校ごとの募集案内に書かれています。

募集案内で確かめたいこと
  • 入校できる年齢や学歴の条件
  • 選考の有無と、選考の内容
  • 訓練の期間と、目標にしている資格
  • 国の一種養成施設としての指定があるか
  • 入校料・授業料と、免除の制度

例えば、ハローワークの窓口ではこんなふうに聞いてみてください。

「自動車整備の職業訓練を受けたいのですが、今の自分は対象になりますか」
「訓練が終わった後、3級や2級はいつ受けられますか」

この2つを聞けば、自分が入れるかと、修了後の見通しが一度に分かります。

入校までの流れ

ハローワークの職業訓練で自動車整備を学ぶまでの流れ
  1. ハローワークで、自動車整備の職業訓練について相談する
  2. 都道府県の職業能力開発校の募集案内を取り寄せる
  3. 受けられる条件・選考・費用を確かめて応募する
  4. 選考を受け、合格したら入校する
  5. 課程を修了し、受験と就職に進む

質問サイトには、定員に届いていなくても選考で不合格になった、という相談も見られます。『人数が少ないから大丈夫』と思わず、募集案内にある選考の内容に合わせて準備しておきましょう。

在職中なら使える給付もある

今働いている人が専門学校などで学び直す場合は、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金が使えることがあります。令和6年10月以降に始まる講座では、教育訓練経費の50%(年間上限40万円)が受講中6か月ごとに支給されます。

対象になるのは、受講開始日までの雇用保険の被保険者期間が3年以上(初めての人は2年以上)などの条件を満たす人です。自動車整備の課程が指定講座かどうかは講座ごとに違うので、厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で確かめてみてください。

修了後の受験資格と就職

ここでの結論

国の指定を受けた課程を修了すれば、受験資格と実技試験の免除が得られます。指定を受けていない訓練でも、一定の条件を満たせば2級の受験に必要な経験が短くなります。

修了した後に、どの級をいつ受けられるかは大事なポイントですよね。訓練の種類によって、扱いが少し違うんです。

修了した訓練受験資格の扱い
一種養成施設の課程(職業能力開発校など)修了した課程の受験資格と、実技試験の免除(修了後2年間)
職業能力開発校の課程(1年以上・1400時間以上)2級の受験に必要な実務経験が、3級合格後1年4か月以上に短くなる

表は自動車整備士技能検定規則と国土交通省の案内にもとづくものです。自分の通う課程がどちらに当たるかは、訓練校に聞いてみてください。

令和9年1月からの見直しにも注意

令和9年1月1日から、自動車整備士の資格の種類が見直されます。訓練校の案内で「二級自動車整備士(総合)」と書かれているのは、この新しい資格の名前なんです。

今の制度では、二級ガソリン自動車整備士などの名前が使われています。入校する時期と修了する時期で、どちらの制度の試験を受けるかも確かめておきましょう。

旧制度での受験は、令和10年3月31日まで(一級は令和11年3月31日まで)とされています。また、令和10年4月1日以後は、旧課程の修了者も新しい課程を修了した者とみなされる扱いです(受験資格について)。制度の変わり目は資格制度の改正で紹介しています。

訓練校に入るまでと修了後の流れを順番に示した図解

修了後の就職先

修了後の就職先には、整備工場やディーラーなどがあります。訓練校に就職の支援があるかも確かめて、自分に合う職場を探してみてください。

整備士の資格を活かす道は、整備の現場だけではありません。例えば山梨県では、県立の訓練校で自動車整備の訓練を指導する職員を、1級・2級の整備士などを条件に募集した例があります(令和8年度)。

未経験から整備士になる進め方は未経験から自動車整備士になるにはで紹介しています。

職業訓練と自動車整備士についてよくある相談

この章について

ネットの質問サイトでよく見かける相談を、内容を要約して紹介します。

相談1「大学生でも職業訓練校に入れる?」

求職中ではない大学生でも、職業訓練校で自動車整備士3級を目指せるか、という相談です。

入れるかどうかは、訓練校ごとの入校の条件で決まります。在学中の扱いも含めて、志望する訓練校の募集案内で確かめてみてください。

相談2「ハローワークの職業訓練の学校があると聞いた」

整備士3級を取りたくて、ハローワークの職業訓練の学校があると友人から聞いた、という相談です。

ハローワークは相談の窓口で、授業は都道府県の職業能力開発校などが行います。まずはハローワークで聞き、あわせて都道府県の訓練校のページを見てみるのが近道です。

相談3「中卒。実務経験を積むのと訓練校に通うのはどちらがいい?」

中卒で、3級を取るために実務経験を積むか、訓練校に通うかで迷っている、という相談です。

令和7年7月8日の改正で、3級に必要な実務経験は6か月以上になりました。早く働きたいなら就職、学科と実習をまとめて学びたいなら訓練校、と考えると選びやすいですよ。

相談4「車より機械いじりが好き。訓練校に向いている?」

整備士は車好きばかりなのか、自分は車より機械をいじるのが好きだけど大丈夫か、という相談です。

厚生労働省の職業情報サイト(2021年時点の掲載)では、整備士の仕事は、エンジンやブレーキなどの装置を点検し、故障箇所を見つけて部品を交換・修理する仕事と紹介されています。機械の仕組みに興味がある人には、力を発揮しやすい仕事ですよ。

『訓練校で学ぶか、先に働き始めるか』を決めるには、未経験から受け入れている職場がどれくらいあるかを知っておくと判断しやすくなります。整備士の求人を比べると、働きながら資格を取れる職場も見つかります。

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よくある質問

ハローワークの職業訓練で自動車整備士の資格は取れますか?

都道府県の職業能力開発校などに、自動車整備を学べる訓練があります。国の指定を受けた課程なら、修了で受験資格と実技試験の免除が得られます。

自動車整備士の訓練校と専門学校の違いは何ですか?

訓練校は都道府県などが運営する公共の訓練で、費用や入校の条件が校ごとに決まっています。どちらも国の指定を受けた課程なら、修了で受験資格と実技免除が得られます。

職業訓練は何年で修了しますか?

ある県立の訓練校の自動車整備科では、訓練期間が2年です。期間は訓練校や課程によって違います。

訓練校を修了すると、すぐに2級を受けられますか?

二級の課程を持つ一種養成施設なら、修了で二級の受験資格が得られます。それ以外の課程は、修了した課程の扱いを訓練校に確かめてください。

職業訓練の自動車整備科に入るのに選考はありますか?

選考の有無や内容は、訓練校ごとの募集案内に書かれています。応募する前に、選考の内容と日程を確かめておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 都道府県の職業能力開発校などで、自動車整備を学べる職業訓練がある
  • ハローワークは相談の窓口で、授業は訓練校が行う
  • 国の指定を受けた課程なら、修了で受験資格と実技免除が得られる
  • 受けられる人の条件や選考、費用は訓練校ごとに確かめる
  • 令和9年1月からの資格の見直しにも気をつける
自動車整備士ガイド

自動車整備士ガイド 編集部

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