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1級を受けようか迷う時、気になるのが合格率と難易度ですよね。『2級は9割受かったけど、1級は半分って本当?』と不安になっている方も多いはずです。
結論から言うと、自動車整備士1級の合格率は、3段階のうち筆記がいちばんの山場です。令和7年度第2回の筆記は50.0%でしたが、口述と実技は9割を超えていました。
この記事では、筆記・口述・実技に分けて合格率を読み、それぞれの準備の中身と勉強時間の考え方をお伝えしますね。
自動車整備士1級の合格率は?3段階に分けて見る
JASPAの公表では、令和7年度第2回の一級小型は、筆記50.0%・口述98.4%・実技91.6%でした。自動車整備士一級の合格率を見る時は、1つの数字ではなく、3つの段階ごとに見るのがコツです。
自動車整備士1級の合格率として出てくる数字は、主にJASPA(日本自動車整備振興会連合会)が行う登録試験の結果です。登録試験で1級を行っているのは一級小型だけなので、ここでの数字もすべて一級小型の値です。
登録試験に受かると、合格した種目の国の技能検定の試験が、合格後2年間免除される仕組みなんです。
筆記試験の合格率
筆記は毎年3月の第2回で行われます。受験者・合格者・合格率の順に並べました。
| 年度(試験日) | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度第2回(令和8年3月22日) | 3,756人 | 1,878人 | 50.0% |
| 令和6年度第2回(令和7年3月23日) | 2,895人 | 1,902人 | 65.7% |
| 令和5年度第2回(令和6年3月24日) | 2,784人 | 1,645人 | 59.1% |
同じ回の二級ガソリンの学科は92.0%でした。2級と比べると、1級の筆記はぐっと厳しくなっていることが分かりますよね。
口述試験の合格率
口述は、筆記に合格した人が5月に受けます。
| 年度(試験日) | 口述の受験者 | 一級の学科試験の合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度第2回(令和8年5月10日) | 1,902人 | 1,871人 | 98.4% |
| 令和6年度第2回(令和7年5月11日) | 1,938人 | 1,910人 | 98.6% |
| 令和5年度第2回(令和6年5月12日) | 1,671人 | 1,629人 | 97.5% |
令和7年度は、口述の受験者が筆記の合格者より少し多くなっています。JASPAの公表では、この回は口述だけを申し込んだ人が28人いました。
これは、筆記に受かって口述に落ちた人が、2年以内なら筆記を免除される決まりがあるためです。
実技試験の合格率
実技は8月に行われます。
| 年度(試験日) | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度第2回(令和8年8月23日) | 535人 | 490人 | 91.6% |
| 令和6年度第2回(令和7年8月24日) | 598人 | 475人 | 79.4% |
| 令和5年度第2回(令和6年8月25日) | 335人 | 107人 | 31.9% |
実技の受験者は、学科の合格者よりずっと少なくなっています。一種・二種養成施設の一級課程を修了した人は実技が免除されるので、その分、自分で実技を受ける人が少ないと考えられます。
合格率は回ごとにJASPAの「試験結果(受験者及び合格者数等)」のページで公表されます。令和8年度の結果は、発表されたら最新の数字を見てみてください。
筆記・口述・実技、それぞれ何を準備する?
1級の試験は、筆記で知識の幅、口述で説明する力、実技で測定して特定する力が見られます。3つは求められる力が違うので、準備も段階ごとに切り替えるのが近道です。
1級の難しさは、3つの試験で求められる力がそれぞれ違うところにあります。まずは3つを並べて、準備の中身をはっきりさせてみましょう。

| 試験 | 形式 | 見られる力 | 準備の中身 |
|---|---|---|---|
| 筆記(50問・100分) | 四肢択一式のマークシート | 構造・点検・整備機器・材料・図面・法規の幅広い知識 | 過去問で5つの分野ごとの点数を確かめ、弱い分野を教科書で埋める |
| 口述(2問・10分) | 試験委員との対話・聞き取り | 問診で不具合を絞り込む力、整備内容を説明する力 | 問診の5項目を声に出して練習し、点検整備記録簿の読み方に慣れる |
| 実技(4問・40分) | 部品・装置・実車での点検・測定・判定の記入 | サーキット・テスタやオシロスコープで測り、不具合の場所を特定する力 | 電気回路の測定の手順を実際の機器で繰り返す |
準備を時間軸で並べると
令和8年度第2回の日程に合わせて、準備の流れを時間軸の表にしてみました。何をいつ切り替えるかの目安にしてみてください。
| 時期 | 試験の予定 | この時期の準備 |
|---|---|---|
| 申し込みまで | 受付は12月14日〜18日 | 実務経験が足りているかを確かめ、過去問で今の実力を測る |
| 申し込み後〜3月 | 筆記は令和9年3月14日 | 5つの分野を順に回し、本番と同じ100分で通して解く |
| 筆記後〜5月 | 口述は令和9年5月9日 | 問診と整備内容の説明を、声に出して練習する |
| 口述後〜8月 | 実技は令和9年8月22日 | 測定の手順と、結果から不具合を絞る考え方を練習する |
筆記が終わってから口述まではおよそ2か月、口述から実技までは3か月あまりあります。前の試験の勉強を引きずらず、次の試験の形に気持ちを切り替えるのがポイントです。
筆記の準備で気をつけたいこと
筆記の合格基準は「50点満点に対し40点以上」に加えて、問題1〜15、16〜30、31〜40、41〜45、46〜50の分野ごとに40%以上です。分野の数が5つあり、問題数の少ない分野では落とせる問題がとても少ないんです。
例えば問題41〜45と46〜50は5問ずつなので、それぞれ2問は取らないと足切りになります。得意な分野で稼いでも、苦手な分野で崩れると不合格になってしまいます。
- 過去問を解いたら、5つの分野ごとに点数を記録する
- 40点に届いているかと、どの分野も4割を超えているかを両方見る
- 計算機能だけの電卓を使って時間内に解き切る練習をする
- 法規の問題を毎日少しずつ見ておく
筆記で出る範囲
国土交通省が示す1級の学科の科目は、次の7つです。2級より図面や整備用機械の知識まで広がっています。
- 構造、機能及び取扱い法
- 点検、修理、調整及び完成検査の方法
- 整備用機械に関する初等知識
- 整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱い法
- 材料及び燃料油脂の性質及び用法
- 図面に関する一般知識
- 保安基準その他の自動車の整備に関する法規
範囲が広いので、まずは過去問で出題の傾向をつかみ、教科書で穴を埋めていく順番がおすすめです。
口述の準備で気をつけたいこと
口述では、国土交通省の資料で、問題1が故障診断(問診)、問題2が整備内容の説明とされています。問題1は故障の場所の特定までは求めず、教科書の基本的なことを質問すれば絞り込める設問とされています。
『何を聞けばいいか、頭が真っ白になりそう』という方も多いですよね。国土交通省は、問診の基本として「どこがどのように悪いのか」「いつから」「どのような場所で」「どのような状態で」「再現できたか」の5つを挙げています。
例えば、こんな聞き方を練習しておくと安心です。
「その症状は、エンジンが冷えている時に出ますか?」
「はい、朝いちばんに走り出した時だけです。」
令和7年度第2回では、特定整備を行う事業者の義務についての法令の基準や、部品の「恒久的取付方法」の通達の内容も問われました。口述でも法令の知識が出ることを頭に入れておきましょう。
実技の準備で気をつけたいこと
令和7年度第2回の実技は、エアコンやウォッシャ、エンジンの電子制御の不具合を、電圧の測定やオシロスコープの波形から特定する4問でした。合格基準は「40点満点中32点以上の成績であって、かつ、各問題の配点に対して、それぞれ40%以上の成績」です。
ふだんの仕事で故障診断機に頼っている方ほど、テスタで一つずつ測る手順に戸惑うことがあります。JASPAの案内では、この回は外部診断器を使わない形でした。
実技を「仕事でやっているから大丈夫」と考えて準備を後回しにすると、測る場所や順番で迷いがちです。令和5年度第2回の実技は31.9%でした。年度によって大きく差が出る試験だと考えておきましょう。
自動車整備士1級の難易度:2級と比べて何が難しい?
自動車整備士1級の難易度は、2級と比べて「問題数と分野が増える」「合格点が高い」「口述が加わる」の3点で上がります。特に筆記の合格点が8割と高いことが、合格率の差に表れています。
自動車整備士1級の難易度を、2級(ガソリン・ジーゼル)と並べてみました。数字は登録試験の直近の公表値です。
| 比べる点 | 2級(ガソリン・ジーゼル) | 1級(一級小型) |
|---|---|---|
| 学科の出題数と時間 | 40問・80分 | 筆記50問・100分+口述2問・10分 |
| 学科の合格点 | 40点満点で28点以上(7割) | 50点満点で40点以上(8割) |
| 分野ごとの条件 | 4つの分野でそれぞれ40%以上 | 5つの分野でそれぞれ40%以上 |
| 実技の合格基準 | 30点満点中18点以上、かつ各問題40%以上 | 40点満点中32点以上、かつ各問題40%以上 |
| 令和7年度第2回の学科の合格率 | 二級ガソリン92.0%、二級ジーゼル94.9% | 筆記50.0% |
| 国土交通省の説明 | 自動車の一般的な整備ができること | 二級自動車整備士より高度な自動車の整備ができること |

2級の学科は7割、1級の筆記は8割が合格点です。たった1割の差に見えますが、50問で言えば、落とせるのは10問までなんです。
合格率が年によって大きく変わるのはなぜ?
筆記の合格率は、令和5年度59.1%、令和6年度65.7%、令和7年度50.0%と動いています。受験者数も、令和7年度は3,756人と前の年より大きく増えました。
合格率が動く理由は、公表されている数字からは分かりません。合格基準は毎回の合格発表の時に公表されるので、受けた回の基準を確かめるようにしてみてください。
級ごとの合格率の比べ方は、自動車整備士の資格の難易度と合格率で紹介しています。
免除の決まりを知っておくと気持ちが楽になる
1級は3段階あるぶん、途中で落ちた時の決まりも知っておくと安心です。国土交通省の案内と自動車整備士技能検定規則では、次のように定められています。
| こんな時 | 免除されるもの | 期間 |
|---|---|---|
| 筆記に合格し、口述に不合格だった | 同じ種類の筆記試験 | 筆記試験の日から2年以内 |
| 学科に合格し、実技に不合格だった | 同じ種類の学科試験 | 実技試験の日から2年以内 |
| 一種・二種養成施設の一級課程を修了した | 実技試験 | 修了日から2年以内 |
| 登録試験に合格した | 合格した種目の国の技能検定の試験 | 合格後2年間 |
1回で3つとも受からなくても、次の年に残りだけを受ける道があるんです。
自動車整備士一級の合格率が低めでも、受ける価値はある?
『半分しか受からないなら、2級のままでいいかな』と迷う方もいますよね。
ただ、筆記に一度受かれば、口述は毎年9割を大きく超えています。筆記の免除や学科の免除の決まりもあるので、1回で全部受からなくても次につながります。
1級は、国の決まりで2級より任される範囲が広がる場面がある資格です。
電子制御装置整備の整備主任者の要件や、自動車検査員の条件の期間などで違いが出ます。詳しくは一級自動車整備士とはで紹介しています。
自動車整備士1級の勉強時間はどれくらい?
独学での勉強時間について、公的な目安の数字は見つかりませんでした。学校や講習の教育時間を参考にしつつ、試験の日から逆算して「どの時期に何をやるか」で計画するのが現実的です。
『1級勉強時間って、みんなどれくらい取っているの?』と気になりますよね。人によって実務の経験も得意分野も違うので、一律の時間は言えないのが正直なところです。
学校や講習の教育時間を参考にする
参考になるのは、国が指定した養成施設の教育時間です。JASPAの説明をもとに並べてみました。
| 学ぶ場所 | 一級課程の教育時間(JASPAの説明) | 期間 |
|---|---|---|
| 一種養成施設(整備専門学校など) | 二級ガソリン・ジーゼルの両方を持つ人の一級課程で1800時間 | 年限は施設や入学資格によって違う |
| 二種養成施設(整備振興会の技術講習所) | 二級ガソリン・ジーゼルの両方を持つ人の一級課程で135時間(実行170時間程度)以上 | 1年を超えない範囲 |
働きながら通う二種養成施設でも、1年近くかけて学ぶ前提になっています。独学で受ける場合も、筆記の前の数か月だけで済ませず、1年単位で計画しておくと安心です。
立場ごとに勉強の進め方を変える
どこで学ぶかによって、自分で計画しなければならない部分の大きさが変わります。
| 立場 | 学校・講習がカバーする所 | 自分で補う所 |
|---|---|---|
| 一種養成施設の一級課程で学ぶ | 授業と実習で筆記・実技の土台をつくる | 過去問で本番の形式と時間配分に慣れる |
| 二種養成施設の講習に通う | 講習の時間で要点を押さえる。修了すれば実技は免除 | 講習のない日の過去問演習と、口述の声出し練習 |
| 講習を受けずに独学で受ける | なし | 筆記の5分野、口述、実技の測定まで全部を計画する |
独学の方は、とくに実技の練習の場をどう確保するかを早めに考えておきましょう。職場の先輩に測定の手順を見てもらうのも一つの方法です。
働きながら勉強時間をつくるコツ
働きながら1級を受けた人の勉強時間を気にする方は多いです。時間を増やすより、毎日のすき間をどう使うかで差が出ます。
- 2級の合格日から3年が届く日と、受ける年度の日程を書き出す
- 過去問を1回分解いて、5つの分野ごとの点数を記録する
- 平日は分野を1つに絞って短い時間で過去問を解く
- 休日に100分通しの模擬試験をして、時間配分を確かめる
- 筆記が終わったら口述、口述が終わったら実技の練習に切り替える
過去問は、JASPAの「過去の問題と解答」のページで、学科の問題・解答のほか、一級の口述や実技の問題も回ごとに公開されています。使い方は自動車整備士の過去問はどこで見られる?で紹介しています。
仕事が忙しくて勉強の時間が取れない、という悩みもよく聞きます。今の職場で続ける道もありますが、資格取得を支援してくれる職場や、1級を評価してくれる職場の求人を比べてみると、選択肢が広がりますよ。
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自動車整備士1級の難易度についてよくある相談
質問サイトでよく見かける相談を、内容を要約して紹介します。
相談1「自動車の一級整備士の試験は、そうとう難しい?」
1級の試験はかなり難しいのか、という相談です。筆記の合格率は令和5〜7年度で50.0〜65.7%で、2級の3月の回の9割前後と比べると、はっきり厳しくなっています。
一方で、口述は毎年9割を大きく超えています。「筆記がいちばんの山場」と考えて、そこに準備を集中させるのが近道です。
相談2「最近、1級の難易度が急に上がった?」
専門学校の人は以前8割くらい受かっていたのに、急に難しくなったのでは、という相談です。公表されている筆記の合格率を見ると、令和6年度は65.7%、令和7年度は50.0%と下がっています。
ただ、合格率が下がった理由は、公表されている数字からは分かりません。受験者数も年度によって大きく変わっているので、1年の数字だけで判断しないようにしてみてください。
相談3「1級を一発試験で受けたい。どう手続きすればいい?」
講習や学校に通わず、1級を受けたいという相談です。受験資格を満たしていれば、最寄りの自動車整備振興会にある受験申請書で登録試験に申し込めます。
必要なものは、受験申請書・受験手数料・写真・ハガキ・受験資格を証する証明書です。令和8年度第2回の一級の学科の手数料は13,500円(税込)、実技は18,000円(税込)でした。
養成施設を修了していない場合は、実技も自分で受けることになります。実務経験の数え方は1級小型自動車整備士とはでも紹介しています。
相談4「国家一級を持っている人って、すごいの?」
自動車整備士の国家一級を持っている人はすごいのか、という相談です。2級合格後3年以上の実務経験を積んだうえで、合格点8割の筆記と口述・実技を越えた人が持つ資格です。
令和7年度第2回の筆記の合格率は50.0%でした。職場でも、それだけの準備を続けてきた人として頼りにされることが多いはずです。
よくある質問
自動車整備士1級の合格率はどれくらいですか?
JASPAの公表では、令和7年度第2回の一級小型は、筆記50.0%、口述98.4%、実技91.6%でした。
自動車整備士一級の合格率は年によって違いますか?
筆記は令和5年度59.1%、令和6年度65.7%、令和7年度50.0%と動いています。実技は令和5年度が31.9%と低い年もありました。
自動車整備士1級の難易度は2級と比べてどうですか?
学科の合格点が2級の7割から1級の8割に上がり、分野も5つに増えます。口述試験が加わるのも1級ならではです。
自動車整備士1級の勉強時間の目安はありますか?
独学の勉強時間の公的な目安は見つかりませんでした。二種養成施設の一級課程は1年を超えない範囲で行われるので、1年単位で計画するのがおすすめです。
筆記に受かって口述に落ちたらどうなりますか?
筆記試験の日から2年以内に行われる同じ種類の筆記試験が免除されます。
まとめ
- 自動車整備士1級の合格率は、筆記・口述・実技に分けて見る
- 令和7年度第2回は筆記50.0%、口述98.4%、実技91.6%で、筆記が山場
- 1級の筆記は50点満点で40点以上、かつ5つの分野ごとに40%以上が必要
- 勉強時間の公的な目安はないので、試験日から逆算して段階ごとに計画する
- 筆記・学科の免除の決まりがあるので、1回で全部受からなくても次につながる





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