3級自動車整備士の難易度と合格率|落ちる人の共通点と対策

自動車整備士3級の難易度と合格率を紹介する記事のアイキャッチ。教科書と電卓が置かれた机と整備工場

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『3級って、どれくらい難しいんだろう』『働きながらでも受かるのかな』と不安になりますよね。周りに聞いても「簡単だよ」「意外と落ちる」と答えがばらばらで、余計に迷う方も多いはずです。

結論から言うと、自動車整備士3級の難易度は、合格率で見ると「きちんと準備すれば十分届く」レベルです。JASPAの公表では、3級の学科の合格率はおおむね5割台後半から8割台で動いています。

この記事では、合格率の数字の見方と、つまずきやすい所の対策までお伝えしますね。

目次

自動車整備士3級の難易度は?まず合格率を見る

先に結論

JASPAの公表では、令和7年度第2回の3級の学科の合格率は、三級シャシ75.0%、三級ガソリン78.0%、三級ジーゼル67.5%、三級2輪83.7%でした。受ける人の多くが受かる一方で、不合格になる人も少なくない試験です。

難しさを考える時に、一番分かりやすいのが合格率ですよね。3級の合格率は、日本自動車整備振興会連合会(JASPA)が行う登録試験の結果として公表されています。

まずは、3月に行われる第2回の学科の結果を3年分並べてみます。

種類令和7年度第2回令和6年度第2回令和5年度第2回
三級シャシ75.0%67.4%67.4%
三級ガソリン78.0%68.4%65.6%
三級ジーゼル67.5%59.0%57.6%
三級2輪83.7%87.7%83.0%

令和7年度第2回の三級ガソリンは、4,283人が受けて3,339人が合格しています。受ける人の数も多い試験なんです。

受ける人の数も種類で大きく違う

合格率と一緒に、受ける人の数も見ておくと、試験の雰囲気がつかみやすくなります。令和7年度第2回の学科の数字を並べてみますね。

種類受験者合格者合格率
三級シャシ1,595人1,197人75.0%
三級ガソリン4,283人3,339人78.0%
三級ジーゼル544人367人67.5%
三級2輪203人170人83.7%

三級ガソリンは、ほかの種類に比べて受ける人がかなり多いですよね。受験者が少ない種類は、少しの人数の差で合格率が動きやすい点も覚えておきましょう。

合格基準は「30点満点中21点以上」

JASPAが公表している直近の合格基準は、3級の学科で「1問1点、30点満点に対し21点以上」です。30問のうち、9問までなら間違えても届く計算ですね。

項目3級の学科3級の実技
問題の数と時間30問・60分3問・30分
合格基準(直近の公表値)30点満点中21点以上30点満点中18点以上

『7割取ればいいなら、なんとかなりそう』と感じた方もいるかもしれません。ただ、計算や法規など苦手な分野があると、そこでまとめて点を落としやすいので油断は禁物です。

試験の形は3級自動車整備士とはで詳しく紹介しています。

自動車整備士三級の合格率を回と種類で比べる

ここでの結論

3級の合格率は、種類や回によって数ポイントから十数ポイント変わります。年によって上下するので、一つの年の数字だけで「この種類は簡単」と決めつけない方が安心です。

同じ3級でも、種類や回によって合格率は少しずつ違います。ここでは、10月に行われる第1回の学科も並べてみますね。

種類令和7年度第1回令和6年度第1回令和5年度第1回
三級シャシ70.8%65.9%64.4%
三級ガソリン69.2%74.5%74.0%
三級ジーゼル74.1%61.7%57.7%

例えば三級ジーゼルは、令和5年度第1回の57.7%から、令和7年度第1回は74.1%まで上がっています。三級ガソリンのように、年によって上がったり下がったりする種類もあります。

3級の合格率を種類と回で見比べる時のポイントを示した図解

実技の合格率は受ける人が限られる

3級の実技の合格率も見ておきましょう。第1回の実技は、三級ガソリンの年と三級シャシの年が交互になっています。

回種類受験者合格者合格率
令和7年度第1回三級ガソリン200人118人59.0%
令和6年度第1回三級シャシ55人46人83.6%
令和5年度第1回三級ガソリン185人106人57.3%

学科に比べると、実技を受ける人数はぐっと少ないですよね。これは、講習や学校を修了した人は実技試験が免除されるからなんです。

国土交通省の案内では、養成施設の課程を修了すると、修了後2年間は実技試験が免除されます。実技を受けるのは、主にこの免除を使わない人と考えておきましょう。

数字を見る時のコツ

合格率は、受けた人の準備の度合いや人数によって動きます。数字は「どれくらいの人が受かっているか」の目安として使い、自分の勉強量の判断は過去問の点数で行うのがおすすめです。

2級・1級と並べると3級はどの位置?

『3級は、整備士の資格の中でどれくらいの難しさなの?』と気になる方もいますよね。同じ令和7年度第2回の学科の合格率を、上の級と並べてみます。

級・種類令和7年度第2回の学科の合格率
一級小型(筆記)50.0%
二級ガソリン92.0%
三級ガソリン78.0%

数字だけ見ると、2級の方が3級より高くなっています。

これは、受ける人の顔ぶれが級ごとに違うからだと考えると分かりやすいです。詳しくは、この後の相談1でお答えしますね。

3級が難しいと感じる所を「学科・実技・準備」に分けてみる

ここでの結論

3級の難しさは、試験の問題そのものより「どこでつまずくか」で決まります。学科・実技・受験までの準備の3つに分けると、自分に必要な対策が見えてきます。

『自動車整備士3級は難しい?』と聞かれた時、答えが人によって違うのは、つまずく場所が人によって違うからなんです。そこで、3級の難しさを3つに分けて表にしてみました。

分けた所つまずきやすい所対策
学科電気回路や総排気量の計算式と単位を書いて解く練習をする
学科保安基準などの法規の数字何の基準の数字かをセットで覚える
学科「不適切な物を選べ」の読み違え問題文の最後に丸をつけてから選ぶ
実技測定器や工具の扱いに慣れていない職場や講習で実物を触る機会を作る
実技時間内に記入が終わらない実技の問題と留意事項を事前に読む
受験までの準備実務経験の数え方を勘違いしている振興会に早めに確かめる
受験までの準備申込期間を逃す受付期間をカレンダーに書く

学科:計算と法規でまとめて落としやすい

令和8年度第1回の三級ガソリンでは、電気回路の計算や総排気量の計算が出題されました。最後の3問は、保安基準や道路運送車両法の問題です。

仕組みの問題は得意でも、計算と法規が苦手だと、そこで続けて点を落としてしまいます。過去問を解いたら、分野ごとの正解数を数えてみてください。

実技:時間と道具に慣れておく

実技は3問・30分なので、1問にかけられる時間は長くありません。普段の仕事で触っている工具でも、試験の場で落ち着いて使えるかは別の話ですよね。

国土交通省の案内では、3級の実技の科目は次の4つです。どれも「簡単な」という言葉がついているのが3級の特徴なんです。

3級の実技の科目(国土交通省の案内)普段の仕事での例
簡単な基本工作工具を使った基本的な作業
分解、組立て、簡単な点検及び調整部品を外して点検し、元に戻す作業
簡単な修理不具合のある部品の手直しや交換
簡単な整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い測定器で数値を測って読み取る作業

『簡単なって言われても、試験だと緊張する』という声もよく聞きます。普段の作業の中で、測った数値を声に出して確かめるクセをつけておくと、本番でも落ち着きやすくなりますよ。

講習や学校で実技が免除になる人も、点検や測定の流れを身につけておくと、学科の問題がイメージしやすくなります。

働きながら受ける人は「時間」が一番の壁

働きながら3級を目指す方にとっては、問題の難しさより、勉強の時間を作る方が大変なこともありますよね。

仕事の後に長い時間を取るのが難しい方は、休憩中に1問、寝る前に1問、と細かく分けて続けてみてください。講習に通える方は、講習の日を軸にして予定を組むと、勉強のリズムが作りやすくなります。

働きながら資格を取る進め方は働きながら自動車整備士の資格を取るにはで詳しく紹介しています。

受験までの準備:試験以前でつまずく人も

意外と多いのが、試験の前の段階でのつまずきです。令和7年7月8日の改正で、3級に必要な実務経験は「6月以上」になりました。

一方で、国土交通省の通達の抜粋では、オイルやタイヤの交換作業だけの経験は実務経験と認められないとされています。自分の経験が当てはまるかは、早めに振興会に確かめておきましょう。

3級の難しさを学科・実技・受験までの準備の3つに分けて、つまずく所と対策を並べた図解

落ちる人の共通点と、その対策

ここでの結論

3級で不合格になりやすいのは「答えを丸暗記している」「苦手な分野を後回しにする」「時間を計って解いたことがない」の3つが重なった時です。どれも、勉強のやり方を少し変えるだけで防げます。

ここからは、3級で落ちやすい人に共通するパターンと対策をまとめます。耳が痛い話もあるかもしれませんが、裏を返せば直しやすいポイントなんです。

共通点1:過去問の答えを番号で覚えている

過去問を何回も解いていると、問題を見ただけで答えの番号が浮かぶようになりますよね。でも、それは仕組みを理解しているのとは別のことなんです。

選択肢の並びや言い回しが変わると、急に迷ってしまいます。解いた後に「なぜこの答えか」を一言で説明できるかを確かめてみてください。

共通点2:苦手な分野を後回しにする

計算や法規が苦手だと、つい得意なエンジンやシャシの問題ばかり解いてしまいがちです。でも、合格基準は30問で21点以上なので、苦手な分野をまるごと捨てると届きにくくなります。

苦手な分野は、1日1問だけでも毎日触れるようにすると、少しずつ慣れていきますよ。

共通点4:教科書を開かずに問題だけ解く

『教科書は分厚くて、読む気になれない』という方も多いはずです。でも、問題だけを解いていると、間違えた理由がいつまでも分かりません。

教科書は最初から全部読む必要はありません。間違えた問題に出てきた装置のページだけを開いて、図を見ながら仕組みを確かめるだけでも、理解の深さが変わってきます。

例えば「スタータの問題をまた間違えた」と思ったら、その日はスタータのページだけ読む、という使い方で十分です。

共通点3:本番の時間で解いたことがない

学科は60分で30問です。時間を計らずに解いていると、本番で計算問題に時間をかけすぎて、最後の法規が駆け足になることがあります。

よくある失敗

過去問で毎回高い点が取れているのに、本番で焦って不合格になるケースもあります。直前の時期は、60分を計ってマークまで本番と同じように練習しておきましょう。

試験前に確かめたいこと
  • 過去問の答えの理由を説明できる
  • 計算と法規の正解数が少なすぎない
  • 60分以内に見直しまで終わる
  • 受験資格と申込期間を確かめてある

過去問の回し方は3級自動車整備士の過去問の使い方で、3周に分けた復習表を紹介しています。

3級の難しさについてよくある相談

ここでの結論

よく聞かれるのは「なぜ2級の方が合格率が高いのか」「種類でどれが一番簡単か」「普通科の高校からでも取れるか」の3つです。数字の見方と受験資格を押さえると、答えが見えてきます。

3級の難易度について寄せられやすい相談を、3つ取り上げてお答えします。

相談1:三級より二級の方が合格率が高いのはなぜ?

『2級の方が難しいはずなのに、合格率は2級の方が高いのはなぜ?』という疑問はとても多いです。

JASPAの公表では、令和7年度第2回の学科の合格率は、二級ガソリンが92.0%、二級ジーゼルが94.9%でした。同じ回の三級ガソリンは78.0%です。

理由は公表されていません。ひとつの見方として、2級を受けるのは3級に合格して実務経験を積んだ人や、学校の二級課程で学んだ人が中心だということがあります。

一方で、10月の第1回では、二級ガソリンの合格率は令和7年度で61.9%でした。回によって受ける人の顔ぶれが違うので、合格率だけで試験の難しさを比べるのは難しいんです。

相談2:3級の種類で一番簡単なのはどれ?

『ガソリン・シャシ・ジーゼル・二輪で、一番難易度が低いのは?』という相談もあります。

合格率は年や回によって入れ替わるので、どの種類が一番簡単とは言い切れません。種類は、難しさより「今の仕事でよく触る車や作業」で選ぶのがおすすめです。

同じ種類でも、回によって数字は変わります。例えば三級ガソリンは、令和7年度第1回が69.2%、同じ年度の第2回が78.0%でした。

つまり、種類の差よりも、回や年の差の方が大きく見えることもあるんです。数字の小さな差を気にするより、自分が受けやすい回と、仕事に合った種類を選ぶ方が大切です。

職場の先輩に「うちの仕事なら、どれから取るのがいいですか?」と聞いてみると、仕事に直結する種類が分かりますよ。

相談3:普通科の高校生でも3級は取れる?

『普通科の高校1年生だけど、整備士の資格を取りたい』という相談も寄せられます。

学歴を使わない場合、3級の受験資格は15歳になった日以後の実務経験6月以上です。高校の自動車に関する学科を卒業した人や、一種養成施設の三級課程を修了した人は、実務経験の定めがありません。

普通科からなら、卒業後に整備の仕事に就いて実務経験を積むか、専門学校などの養成施設に進む道があります。学校の選び方は自動車整備士の学校の選び方で紹介しています。

3級に合格した後に見えてくる道

ここでの結論

3級に合格すると、その日から2級の受験資格につながる実務経験の数え始めになります。働きながら上の級を目指すなら、資格の取得を応援してくれる職場かどうかも大事なポイントです。

3級は、整備士の資格のスタート地点です。合格した日から2年以上の実務経験で、2級(ガソリン・ジーゼル・二輪)を受けられます。

これは令和7年7月8日の改正で、3年から2年に短くなった数字です。学歴によっては、さらに短くなる場合もあります。

学歴・経歴3級合格から2級の受験までに必要な実務経験
学歴を使わない場合2年以上
高校の機械・電気・電子学科や、自動車に関する学科などの卒業1年4月以上
大学の機械・電気・電子学科の卒業1年以上

自分がどれに当てはまるかは、卒業証明書を用意して振興会に確かめておくと安心です。受験資格の全体は自動車整備士の受験資格と実務経験でまとめています。

級ごとの合格率の違いは自動車整備士の資格の難易度と合格率で比べています。

合格の後にやること理由
合格した日を記録する2級の受験資格の数え始めになる
職場で2級の講習に通えるか聞く講習の修了で実技が免除になる
整備の作業を幅広く経験する2級の学科・実技の理解につながる

『今の職場だと、2級の講習に通わせてもらえるか分からない』という方もいますよね。今の職場で相談しながら進めるのも、もちろん良い道です。

ただ、整備の作業が少ない職場だと、上の級に必要な経験を積みにくいこともあります。資格支援がある職場や、働きながら上の級を目指せる職場の求人を比べてみると、選べる道が広がります。

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よくある質問

自動車整備士3級の合格率はどれくらいですか?

JASPAの公表では、令和7年度第2回の学科の合格率は三級シャシ75.0%、三級ガソリン78.0%、三級ジーゼル67.5%、三級2輪83.7%でした。種類や回によって数字は変わります。

自動車整備士3級は難しいですか?

合格率で見ると、受ける人の多くが受かる試験です。ただ、計算や法規が苦手なまま受けると点を落としやすいので、過去問で分野ごとの正解数を確かめておくと安心です。

3級の合格基準は何点ですか?

JASPAが公表している直近の合格基準は、学科が30点満点中21点以上、実技が30点満点中18点以上です。合格基準は合格発表の時に公表されるので、受ける回の発表で確かめましょう。

3級は独学でも受かりますか?

実務経験などの受験資格を満たしていれば、独学で登録試験の学科を受けることはできます。独学の場合は実技試験も受けることになるので、職場で測定器や工具に触れる機会を作っておくと安心です。

自動車整備士三級の合格率はどこで見られますか?

JASPAのサイトの「試験結果(受験者及び合格者数等)」のページで、回ごとの受験者数・合格者数・合格率が公表されています。

まとめ

この記事の要点
  • 3級の学科の合格率は、JASPAの公表でおおむね5割台後半から8割台
  • 合格基準は直近の公表値で、学科が30点満点中21点以上
  • 合格率は種類や回で上下するので、一つの年だけで判断しない
  • 難しさは学科・実技・受験までの準備に分けて対策する
  • 丸暗記・苦手の後回し・時間を計らないの3つが重なると落ちやすい
3級の試験前に確かめたいことを並べたチェックリストの図解
自動車整備士ガイド

自動車整備士ガイド 編集部

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