当サイトの記事は編集部が法令・国土交通省・厚生労働省などの公的機関の情報、業界団体の公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に整備士の求人・転職さがしのサービスへの案内(広告)を含みます。
自動車整備士になりたいけれど、大学にも行っておきたい、と迷っている高校生や保護者の方も多いはずです。『大学で整備士の資格って取れるの?』と気になりますよね。
結論から言うと、国土交通大臣が定める自動車に関する学科を持つ大学・短大なら、卒業すると整備士の受験資格が得られます。ただ、専門学校とは学ぶ期間や卒業後の道に違いがあるんです。
この記事を読めば、大学・短大・専門学校のどれが自分に合うかを決めるための材料がそろいます。
自動車整備士は大学でも目指せる?
自動車整備士は大学や短大でも目指せます。国土交通省の案内では、国土交通大臣が定める自動車に関する学科を有する大学を卒業すると、修了した課程に応じた技能検定の受検資格が得られます。
整備士の学校というと、専門学校を思い浮かべる方が多いですよね。実は、国土交通省は「国土交通大臣が定める自動車に関する学科を有する大学」の一覧を公表しています。
令和7年3月末時点の一覧には、4年制の大学のほか、修業年限2〜3年の短期大学も含まれています。多くは二級(ガソリン・ジーゼル)の課程です。
自動車整備士の大学・短大で取れる資格
国土交通大臣が定める大学の自動車学科の二級課程を卒業した人は、二級の受験に必要な実務経験の定めがありません。卒業後すぐに二級を受けられる、ということなんです。
一方で、実技試験の免除は、規則上は養成施設の課程を修了した人の扱いです。大学で同じ扱いになるかは、志望する大学の案内で確かめてみてください。
大学を選ぶ前に確かめたいこと
自動車に関係する名前の学部でも、国土交通大臣が定める学科とは限りません。『自動車の勉強ができるなら、どこでも資格につながる』と思い込まないように気をつけたいところです。
- 国土交通大臣が定める自動車に関する学科に当たるか
- 何級の課程か(多くは二級)
- 卒業時に実技試験の免除が受けられるか
- 令和9年1月からの新しい資格制度に対応しているか
オープンキャンパスでは、こんなふうに聞いてみてください。
「卒業すると、何級の整備士を受けられますか」
「卒業した時に、実技試験の免除はありますか」
この2つで、資格とのつながりがはっきりします。
大学・短大・専門学校を3つの軸で比べる
大学・短大・専門学校は「学ぶ期間」「取れる資格」「卒業後の道」の3つで比べると、違いが分かりやすくなります。
『結局、どこに進めばいいの?』と迷った時は、3つの軸で並べてみるのがおすすめです。

| 軸 | 大学(自動車学科) | 短大(自動車学科) | 専門学校(一種養成施設) |
|---|---|---|---|
| 学ぶ期間 | 4年制 | 2〜3年 | 二級課程は2年以上 |
| 取れる資格 | 課程に応じた受検資格。多くは二級 | 課程に応じた受検資格。多くは二級 | 二級課程の修了で受験資格と実技免除 |
| 学ぶ内容 | 整備に加えて工学や一般教養 | 整備が中心 | 整備の学科と実習が中心 |
| 卒業後の道 | 整備士のほか技術職なども | 整備士が中心 | 整備士が中心 |
学ぶ内容と卒業後の道は、学校ごとの特色で大きく変わります。表は考え方の目安として使い、細かい所は学校の募集要項で確かめましょう。
専門学校の「2年で2級、4年で1級」
専門学校には、2年で二級、4年で一級(小型)を目指す課程を置く所があります。国土交通省の一種養成施設の一覧にも、一級(小型)課程の修業年限を「4(2+2)」と書いた施設が複数あるんです。
一級を学校で目指したいなら、専門学校の4年課程も候補に入ります。専門学校について詳しくは自動車整備士の専門学校とはで紹介しています。
卒業後の道から逆算する
学校選びで迷ったら、卒業した後にどんな働き方をしたいかから考えてみるのもおすすめです。整備士の資格を活かせる場は、整備工場やディーラーだけではないんです。
| 卒業後にしたいこと | 確かめておきたい条件の例 |
|---|---|
| 整備工場・ディーラーで整備士として働く | 卒業時に受けられる級と実技免除 |
| 警察などの公務員として車両を整備する | 募集要項の資格の条件(1級か2級など) |
| 自衛隊の技術陸曹(整備)として入る | 二級整備士・大型自動車第1種免許・2年以上の実務経験など |
| 整備の知識を活かした技術職に就く | 学校で学べる工学の範囲 |
自衛隊の条件は、令和8年度の技術陸曹の採用要項にあるものです。公務員の道は公務員の自動車整備士で詳しく紹介しています。
短大と専門学校の2年は何が違う?
『短大も専門学校も2年なら、同じでは?』と思いますよね。どちらも二級を目指す課程が中心ですが、卒業した時の学位や、整備以外の授業の量が違うことがあります。
専門学校の二級課程は、国の指定基準で二級(総合)の場合、学科572時間以上・実習1143時間以上と決められています。短大の時間割は学校ごとに違うので、実習の時間を比べてみると違いが見えてきます。
自動車整備士に偏差値は関係ある?
自動車整備士の試験に偏差値という物差しはありません。合格は点数の基準で決まるので、学校の偏差値より、受験までにどれだけ準備できるかが大事です。
『自動車整備士の大学の偏差値はどれくらい?』『偏差値が低いと無理?』と気になる方も多いですよね。偏差値は入試の目安で、整備士の資格の難しさを表すものではないんです。
試験は点数の基準で合否が決まる
JASPAの登録試験は、四つの選択肢から一つを選ぶ形式です。直近の公表では、3級は30点満点で21点以上、2級(ガソリン・ジーゼル)は40点満点で28点以上が合格の基準とされています。
2級には、エンジン・シャシ・整備機器等・法規の分野ごとに40%以上という条件もあります。苦手な分野を作らないことが大事なんです。
| 級 | 学科の問題数と時間 | 合格の基準(直近の公表) |
|---|---|---|
| 3級 | 30問・60分 | 30点満点で21点以上 |
| 2級(ガソリン・ジーゼル) | 40問・80分 | 40点満点で28点以上、各分野40%以上 |
令和7年度第2回の登録試験の学科では、二級ガソリンの合格率が92.0%とJASPAから公表されています。偏差値を気にするより、過去問で分野ごとの苦手をなくしていくほうが合格に近づきます。
学校を比べる時は、偏差値より、実習の時間や受験の支援、卒業生の進む先を見るのがおすすめです。比べ方は自動車整備士の学校の選び方で紹介しています。
一級は筆記の後に口述と実技がある
偏差値を気にする方の中には、『一級は頭がいい人しか受からないのでは』と心配する方もいます。一級小型の筆記は50問・100分で、直近の公表では50点満点で40点以上、かつ分野ごとに40%以上が基準です。
JASPAの公表では、令和7年度第2回の一級小型の筆記の合格率は50.0%でした。2級より難しいのは確かですが、2級合格後に3年以上の実務経験を積んでから受ける人も多い試験です。現場で覚えたことがそのまま力になります。
自動車と関係ない学部から整備士を目指すには
自動車と関係ない学部の大学に通っていても、整備士は目指せます。卒業後に整備の職場で働いて実務経験を積めば、3級から受けられます。
『心理学や文系の学部だけど、整備士になれる?』という方もいますよね。結論から言うと、なれます。
3級の受験資格は、15歳以降の整備の実務経験6か月以上が基本です。大学の機械・電気・電子に関する学科を卒業した人は、3級が実務経験3か月以上、2級が3級合格後1年以上に短くなります。
- 収入を得ながら実務経験を積める
- 実務経験6か月で3級を受けられる
- 振興会の講習で実技免除も受けられる
- 昼間にまとめて学べる
- 二級課程の修了で受験資格と実技免除
- 学費と、さらに2年以上の時間がかかる

ひとつ気をつけたいのが、在学中のアルバイトです。国土交通省の通達では、アルバイトなど臨時で勤務しているような作業経験は実務経験と認められません。
どちらを選ぶかは、年齢や家計、早く現場に出たいかで決めていいんです。働きながら進める方法は働きながら資格を取るにはで紹介しています。
大学に通いながら夜間に学ぶことはできる?
『大学に通いながら、夜に整備士の学校にも通えないかな』と考える方もいますよね。国土交通省の一種養成施設の一覧には、二級の夜間課程(修業年限3年)の記載例があります。
ただ、夜間課程を置く施設は限られます。また、振興会の講習は実務経験のある人が対象なので、学生のうちは通いにくい点に気をつけてください。夜間の学び方は自動車整備士の夜間学校で紹介しています。
自動車整備士と大学についてよくある相談
ネットの質問サイトでよく見かける相談を、内容を要約して紹介します。
相談1「大卒と専門卒の整備士で給料は違う?」
同じ自動車整備士でも、大卒と専門卒で給料は違うのか、という相談です。とても多く読まれている質問で、進路を決める時に気になりますよね。
学歴で初任給を分けている職場はあります。公的な採用の一例として、京都府警察の自動車整備士の募集要項(令和7年4月1日実績)では、採用直後の給与が大学卒約256,300円、短大卒約242,300円、高校卒約228,300円とされています。
ただ、これは1つの採用例です。民間の職場の条件は会社ごとに違うので、求人票の初任給の欄を学歴別に見てみてください。
相談2「工学系の大学と整備の専門学校、何が違う?」
自動車工学系の大学と整備の専門学校は、どちらも資格が取れるのに何が違うのか、という相談です。
違いは、学ぶ内容の幅と期間です。大学は工学や一般教養まで学ぶ分、時間がかかります。専門学校は整備の学科と実習に集中して、2年で二級を目指す課程が中心です。
『整備の現場で早く働きたい』なら専門学校、『整備に加えて工学も学びたい』なら大学、と考えると選びやすくなります。
相談3「偏差値が低くても整備士の資格は取れる?」
偏差値が高くない高校に通っていても整備士の資格が取れるか、という相談です。
試験は点数の基準で合否が決まり、偏差値は関係ありません。高校からの進み方は高校から自動車整備士になるにはで紹介しています。
大学・短大・専門学校のどれを選んでも、卒業後に働く職場選びは大事になります。どんな職場で整備士が求められているかを知っておくと、学校選びの判断材料にもなりますよ。
整備士の求人・転職さがし(PR)
資格を活かせる職場を探すなら、整備士の求人も比べてみる
資格手当や資格取得の支援、扱う車の種類、休みの取り方は、職場によって大きく違います。地域や条件から整備士の求人を探して、今の自分に合う働き方を比べてみてください。
無料整備士の求人を探す求人の条件・待遇は各求人票と応募先の案内でご確認ください。
よくある質問
自動車整備士の資格が取れる大学はありますか?
国土交通大臣が定める自動車に関する学科を有する大学の一覧を、国土交通省が公表しています。卒業すると、修了した課程に応じた技能検定の受検資格が得られます。
自動車整備士を目指せる短大はありますか?
令和7年3月末時点の国土交通省の一覧には、修業年限2〜3年の短期大学も含まれています。多くは二級の課程です。
自動車整備士の大学の偏差値はどれくらいですか?
偏差値は入試の目安で、学校ごとに違います。整備士の試験そのものは点数の基準で合否が決まり、偏差値とは関係ありません。
文系の大学を出ても自動車整備士になれますか?
なれます。卒業後に整備の職場で実務経験を6か月以上積めば、3級を受けられます。
大学在学中のアルバイトは実務経験になりますか?
国土交通省の通達では、アルバイトなど臨時で勤務しているような作業経験は実務経験と認められないとされています。卒業後に整備の職場で働いてから数え始めると考えておきましょう。
まとめ
- 国土交通大臣が定める自動車学科のある大学・短大なら、卒業で受検資格が得られる
- 一覧には4年制大学と短期大学があり、多くは二級の課程
- 大学・短大・専門学校は、学ぶ期間・取れる資格・卒業後の道で比べる
- 整備士の試験に偏差値は関係なく、点数の基準で合否が決まる
- 関係ない学部からでも、実務経験を積めば3級から目指せる





コメント