自動車整備士の学校の選び方|公立・私立の違いと比べるポイント

自動車整備士の学校の選び方と公立・私立の違いを紹介する記事のアイキャッチ。パンフレットを広げた机

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自動車整備士を目指そうと決めたものの、『どの学校を選べばいいの?』『公立と私立で何が違うの?』と迷っている方も多いですよね。保護者の方も、学費や将来のことが気になるはずです。

結論から言うと、自動車整備士の学校は「国が指定した養成施設か」をまず確かめるのが出発点です。そのうえで、課程の年数・実習の量・資格の取りやすさ・通いやすさと学費の4つで比べると選びやすくなります。

この記事を読めば、学校の種類と、見学や説明会で何を確かめればいいかが分かりますよ。

目次

自動車整備士の学校にはどんな種類がある?

先に結論

整備士の資格につながる学校には、専門学校・高校の自動車科・大学や短大・職業能力開発校などがあります。どれも、国が指定した一種養成施設や、国が定める自動車学科かどうかがポイントです。

『自動車整備士の学校』と聞くと、専門学校を思い浮かべる方が多いですよね。実は、ほかにもいくつかの選択肢があるんです。

国土交通省の案内では、実務経験がない人向けの一種養成施設は全国に約230施設あり、整備専門学校、高等学校、職業能力開発校などがこれに当たります。

学校の種類入る時期の目安目指す主な課程国の制度での位置づけ
整備の専門学校高校卒業後二級課程、一級課程一種養成施設
高校の自動車科中学卒業後三級課程一種養成施設の例がある
高校の自動車工学専攻科高校卒業後二級課程一種養成施設の例がある
大学・短大の自動車学科高校卒業後二級(ガソリン・ジーゼル)の課程が多い国が定める自動車に関する学科を有する大学
職業能力開発校(公立)高校卒業後や社会人学校による一種養成施設の例がある

3級を目指せる学校、一級を目指せる学校

中学卒業後に入れる高校の自動車科には、一種養成施設の三級課程を持つ例があります。自動車整備士3級を学校で目指すなら、この道が近いです。

一方、一級自動車整備士を学校で目指すなら、一級課程のある学校を選びます。一級課程の入校資格は、二級ガソリン又は二級ジーゼルの取得者です。

目指す級学校の例入校資格の例
三級高校の自動車科(三級課程)中学校卒業者等
二級専門学校・専攻科・大学や短大の二級課程高等学校卒業者等
一級専門学校などの一級課程二級ガソリン又は二級ジーゼルの取得者

講座や教室で学ぶ場合

学校のほかに、講座や教室という形で整備を学べる場を探す方もいます。その場合も、国が指定した養成施設の課程かどうかを確かめておくことが大切です。

養成施設の課程を修了すると、実技試験が修了後2年間免除になります。指定のない講座では、この免除は受けられません。

養成施設の仕組みは自動車整備士の養成施設とはで、専門学校の年数や学ぶ内容は自動車整備士の専門学校で詳しく紹介しています。

働きながら学ぶなら振興会の講習もある

すでに整備の職場で働いている人には、各都道府県の自動車整備振興会の技術講習所(二種養成施設)という道もあります。国土交通省の案内では、全国に53施設あり、夜間や休日に講習を行う施設もあります。

講習は学校とは違い、受講する課程の修了日までに実務経験を満たしている必要があります。働きながら資格を取る流れは働きながら自動車整備士の資格を取るにはで紹介しています。

愛知県や広島など、地域で学校を探す時

『愛知県で通える学校は?』『広島に自動車整備士の学校はある?』と、地元から探す方も多いはずです。

国土交通省は、全国の一種養成施設の一覧(令和7年3月末時点)と、国が定める自動車学科を有する大学の一覧(同時点)を公表しています。気になる学校がこの一覧に載っているかを、まず見てみてください。

自動車整備士の学校、公立と私立の違いは?

ここでの結論

公立の学校には、都道府県の職業能力開発校(高等技術専門校など)や公立高校の自動車科があります。授業料や免除制度を公表している例がある一方、定員が少ない場合もあります。私立は学校ごとに課程やコースが違います。

『自動車整備士の学校で、公立はあるの?』という方も多いですよね。公立と私立の違いを並べてみます。

比べる点公立(職業能力開発校・公立高校など)私立(専門学校・私立大学など)
運営都道府県など学校法人など
学費授業料を公表している例がある(下の表)学校によって違う
定員少人数の例がある学校によって違う
課程の幅学校によって違う二級・一級・夜間など幅がある学校もある
学費の支援免除制度がある例も修学支援新制度の対象校もある

公立の職業能力開発校の例

公立の例として、青森県の県立の高等技術専門校(自動車整備科)の公表内容を見てみますね。比べたり評価したりするためではなく、公立の学校のイメージをつかむための一例です。

項目公表されている内容
訓練期間2年(年203日・1,407時間)
定員20名
入校料5,650円
授業料年額118,800円
諸経費(令和6年度入校生実績)1年次約5.4万円、2年次約1.6万円
免除制度入校料・授業料の免除制度あり(条件あり)

公立の学校では、このように費用や免除制度を公表している例があります。ただし、定員が少ないので、募集の時期や選考の方法は早めに確かめておきましょう。

ハローワークの職業訓練として整備を学ぶ道もあります。対象や流れはハローワークの職業訓練で自動車整備を学ぶで紹介しています。

私立の学校を見る時のポイント

私立の専門学校や大学は、課程の組み合わせやコースの種類が学校ごとに違います。二級だけの学校もあれば、一級まで続けられる学校、夜間課程を持つ学校もあります。

学費も学校ごとに違うので、パンフレットの総額だけでなく、何年分の何が含まれているかまで見ることが大切です。お金の詳しい見方は自動車整備士の専門学校の学費でまとめています。

公立か私立かより「課程」が先

公立か私立かは大事な判断材料ですが、まず確かめたいのは、目指す級の課程があるかどうかです。課程が合っていなければ、学費が低くても遠回りになってしまうことも。

学校を4つの観点で比べるチェック表

ここでの結論

学校は「課程(年数)」「実習の量」「資格の取りやすさ」「通いやすさと学費」の4つで比べると、パンフレットの印象に左右されずに選べます。どれか1つだけで決めないのがコツです。

『パンフレットを何冊も見たけど、どこも良さそうに見える…』という方も多いはずです。そんな時は、同じ物差しで並べてみるのがおすすめです。

自動車整備士の学校を、課程・実習の量・資格の取りやすさ・通いやすさと学費の4つの観点で比べるチェック表の図解
観点確かめることどこで確かめるか
1. 課程(年数)どの課程の指定を受けているか、修業年限は何年か募集要項、国土交通省の一種養成施設の一覧
2. 実習の量実習の時間、実習場や設備、実際の車を使うか学校案内、見学
3. 資格の取りやすさ在学中に学科を受けられるか、試験対策の授業があるか説明会、個別相談
4. 通いやすさと学費通学時間、寮の有無、学費の総額と支援制度募集要項、学校の窓口

1. 課程(年数)

一種養成施設の課程には、三級課程(修業年限1年以上)、二級課程(2年以上)、一級課程があります。一級課程の年限は施設や入学資格によって違います。

二級課程2年のあとに一級課程2年を続ける「4年課程」を持つ学校もあります。将来一級を目指したいかどうかで、選ぶ課程が変わってきます。

2. 実習の量

国土交通省の指定基準では、課程ごとに学科と実習の時間の下限が決められています。例えば二級課程(総合)は、学科572時間以上・実習1143時間以上です。

どの学校も下限は満たしているので、見るべきは中身です。実習で使う車の種類や、エンジンを実際に分解できるかを見学で聞いてみましょう。

一級課程では、実習に加えて認証工場での体験実習(140時間以上など)も指定基準に入っています。学校で学んだことを実際の職場で試せる機会なので、どんな工場で行うのかも聞いておくと安心です。

実習の時間は、整備の手順を体で覚える大切な時間です。『実習が多い学校の方がいいのかな』と迷ったら、時間の長さより「何を自分の手でやらせてもらえるか」に注目してみてください。

3. 資格の取りやすさ

一種養成施設を修了すると、実技試験が修了後2年間免除され、受験資格も得られます。学科試験は自分で受けて合格する必要があります。

そのため、学科試験の対策をどのくらい授業でしてくれるかが、資格の取りやすさにつながります。合格率を学校が出している場合は、何人中の数字なのかまで見ておくと安心です。

4. 通いやすさと学費

実習は通学が前提なので、毎日通える距離かどうかは大事です。遠方なら、寮や下宿の費用も考えておきましょう。

学費は入学時・在学中・試験の時期に分けて見ると、全体がつかみやすくなります。

学費の負担を軽くする公的な制度もあります。学校によって使えるかどうかが違うので、確かめ方を表にしておきますね。

制度どんな制度か確かめること
高等教育の修学支援新制度(文部科学省)授業料・入学金の免除又は減額と、返還不要の給付型奨学金。専門学校も対象学校が対象校(確認大学等)か、世帯の条件に当てはまるか
専門実践教育訓練給付金(厚生労働省)指定された講座の受講費用の一部が支給される。主に雇用保険に入って働いていた人向けその課程が指定講座か、自分の雇用保険の加入期間
公立校の免除制度入校料・授業料の免除制度がある例募集要項の条件

『うちは対象になるのかな』と思ったら、学校の窓口に「修学支援新制度の対象校ですか?」と聞いてみてください。それだけで、話がぐっと具体的になります。

学校を比べる時のチェック
  • 目指す級の課程(三級・二級・一級)があるか
  • 修業年限は何年か
  • 実習で実際の車を分解・組み立てできるか
  • 在学中に学科試験を受けられるか
  • 毎日通える距離か、寮があるか
  • 学費の総額と、使える支援制度

見学や説明会で聞いておきたいこと

ここでの結論

オープンキャンパスや説明会は、パンフレットに書いていないことを聞ける場です。実習・試験・卒業後の3つについて、具体的に質問してみましょう。

『見学に行っても、何を聞けばいいか分からない』という方もいますよね。聞きたいことを先にメモしておくと、短い時間でも中身の濃い見学になります。

例えば、こんなふうに聞いてみてください。

「実習では、1台の車を何人で使うことが多いですか?」
「学科試験の対策は、いつごろから始まりますか?」

返ってきた答えを、ほかの学校と同じ表に書き込んでいくと、違いがはっきり見えてきます。

自動車整備士の学校の見学から出願までの流れを示した図解
見学から出願までの流れ
  1. 一覧で国の指定を受けた学校かを確かめる
  2. 気になる学校を2〜3校に絞る
  3. オープンキャンパスや説明会に参加する
  4. 4つの観点のチェック表に書き込む
  5. 学費と支援制度を家族と話し合う
  6. 出願の時期と方法を募集要項で確かめる
パンフレットの言葉だけで決めない

「資格が取れる」と書かれていても、免除されるのは実技試験だけで、学科は自分で合格する必要があります。どの課程の指定を受けていて、卒業後に何をすれば資格が手に入るのかを、説明会で確かめておきましょう。

社会人で夜に通いたい方は、自動車整備士の夜間学校も参考にしてみてください。

学校選びと一緒に考えたい「卒業後の職場」

ここでの結論

学校は、卒業後にどこで働くかとつながっています。卒業後の進路と、職場で次の資格を取る支援があるかまで考えておくと、学校選びの判断もしやすくなります。

『学校のことで頭がいっぱいで、就職のことまで考えられない』という方も多いはずです。ただ、少しだけ先を見ておくと、学校選びがぐっと楽になるんです。

例えば、2年課程で卒業して働き始める場合、一級を目指すには二級合格後3年以上の実務経験が必要です。その間に、会社が講習や受験を支援してくれるかどうかで、一級までの道のりが変わります。

卒業後の働き方学校選びで意識したいこと
早く現場に出て経験を積みたい二級課程を2年で修了できる学校
学校で一級まで取りたい一級課程まで続けられる学校
働きながら次の資格を目指したい卒業後に資格取得の支援がある職場を選べるか

国土交通省の資料では、自動車整備要員の有効求人倍率は令和5年度に4.99倍でした。整備士を求める職場は多いので、条件を比べて選べる立場にあるといえます。

立場ごとの学校の選び方

最後に、読んでいる方の立場ごとに、学校選びの出発点をまとめておきますね。

立場出発点になる学校まず確かめること
中学生と保護者高校の自動車科(三級課程)その高校が一種養成施設の課程を持っているか
高校生と保護者専門学校・大学や短大・専攻科二級課程か一級課程まであるか、学費と支援制度
社会人夜間課程、職業能力開発校、振興会の講習今の仕事と両立できる時間か、実務経験の有無

職場を見る時に比べたいこと

職場を比べる時のチェック
  • 一級や検査員など、次の資格を取る支援があるか
  • 講習費用や受験手数料を会社が負担してくれるか
  • 資格手当があるか
  • 休みの取り方と残業の目安

学校の求人だけでなく、自分でも整備士の求人を見ておくと、どんな条件が多いのかの感覚がつかめます。もちろん、学校の紹介で就職する道も、自分で探す道も、どちらも正当な選び方です。

すでに働いていて、資格取得の支援がある職場に移りたい方も、整備士の求人を比べてみると選択肢が広がりますよ。

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学校選びについて、よくある相談に答えます

ここでの結論

よく聞かれるのは「大学と専門学校の違い」「入学前の勉強」「中学卒業でもなれるか」の3つです。どれも、目指す級と今の学歴から考えると答えが見えてきます。

自動車整備士の学校については、知恵袋でも同じような相談が多く読まれています。閲覧の多いものを3つ選んで、要点をまとめて答えますね。

相談1:大学と専門学校、どちらも資格が取れるなら何が違う?

『自動車工学系の大学と整備の専門学校、どちらも整備士の資格につながるなら、何が違うの?』という相談です。

国土交通省は、国が定める自動車に関する学科を有する大学の一覧を公表しています。卒業すると、修了した課程に応じた種類の受験資格が得られます。一覧には短期大学も含まれ、多くは二級の課程です。

専門学校は一種養成施設として実技免除と受験資格が得られる学校が多いので、どちらも整備士への道です。違いは自動車整備士を目指せる大学・短大で詳しく紹介しています。

相談2:学校に入る前に、数学の復習はしておいた方がいい?

『整備士の学校に通うために数学を復習したい。どこが大事?』という相談もあります。

整備士の学科試験には、計算の問題も出ます。例えば令和8年度第1回の三級ガソリン・エンジンの学科では、電気回路の計算や総排気量の計算が出題されていました。

入学前なら、四則計算や割合、簡単な式の計算を見直しておくと、授業についていきやすくなりますよ。

相談3:自動車整備士は中学卒業でもなれる?

『中学卒業でも自動車整備士になれるの?』という相談も読まれています。

なれます。三級の受験資格は、15歳となった日以後の6月以上の実務経験です。学校で学ぶなら、高校の自動車科などの三級課程は中学校卒業者等が入校資格です。

高校からの道は高校から自動車整備士になるにはで詳しく紹介しています。

よくある質問

自動車整備士の学校で公立はありますか?

都道府県の職業能力開発校(高等技術専門校など)や、公立高校の自動車科があります。授業料の免除制度がある例もある一方、定員が少ないこともあるので、募集の時期を早めに確かめましょう。

自動車整備士の資格が取れる学校は、どうやって見分けますか?

国土交通省が公表している一種養成施設の一覧や、国が定める自動車学科を有する大学の一覧に載っているかで確かめられます。そのうえで、どの課程の指定を受けているかを募集要項で見ておきましょう。

学校を卒業すれば資格がもらえますか?

卒業で得られるのは、実技試験の免除(修了後2年間)と受験資格です。学科試験は自分で合格する必要があり、そのあと国に申請して資格が手に入ります。

社会人でも自動車整備士の学校に通えますか?

通えます。夜間課程を持つ学校の例もあり、国土交通省の一覧には修業年限3年の夜間課程の記載例があります。整備の職場で働きながら、振興会の講習に通う道もあります。

まとめ

この記事の要点
  • 自動車整備士の学校には、専門学校・高校の自動車科・大学や短大・職業能力開発校などがある
  • まず国が指定した一種養成施設か、国が定める自動車学科かを一覧で確かめる
  • 公立は費用や免除制度を公表している例があり、私立は課程やコースが学校ごとに違う
  • 課程(年数)・実習の量・資格の取りやすさ・通いやすさと学費の4つで比べる
  • 卒業後に資格取得の支援がある職場を選べるかまで考えると、学校選びもしやすい
自動車整備士ガイド

自動車整備士ガイド 編集部

自動車整備士の資格の種類・受験資格・試験の日程と勉強法から、専門学校や働きながら資格を取る道、仕事内容・年収・求人の選び方までを、整備士を目指す人と働く人が自分で判断できるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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